溶融状態の固体(樹脂類)の金属粉末に対する濡れ性の相対比較を一覧表にまとめておきます。(注:温度、雰囲気環境によって前後する可能性があります。)
金属粉末(固体側)の条件(γc)が同じである場合、溶融樹脂(液体側)の表面張力 (γL) が小さい方が、濡れ性が良いと判断しています。
【珈琲ブレイ句】ワックス系ではステアリン酸SAが極めて金属粉末との濡れ性が高く、ポリマー系ではポリプロピレンPPが高くなっています。これは混錬実験での体感と一致していて「その通り」と納得できるものです。
また、先に金属粉末をSAでコーティングさせると後の混錬が楽になる等の改善は、この「極めて高い濡れ性」のお陰ですね。さらに粉末との「浸透性」という動的側面も関係しているな!と思われます。
濡れ性が悪いPMMAやPOMが主体のバインダーにはSAを添加している事例が散見されます。*1
*1 MIM指南書 P57 表3.3 事例1
