2019年5月27日月曜日

粉末冶金(焼結品)との違いは?(その2)

粉末冶金でのMIMとPMの違いは・・
https://mimsen83.blogspot.com/2017/12/blog-post_24.html

具体的な大きな違いは「粉末の大きさ」です。
PMで使う粉末は 80~数百μmですが
MIMで使う粉末は 10μm以下です。

PMでMIM用の粉末を使っても「圧粉することができません」粉が動かない
MIMでPM用の粉末を使っても「射出成形できません」粉が大きすぎる
まったく土俵が異なるのです。

使う粉末の大きさがちがうと 結果として何がちがうのか
二つ
①形状の複雑さ  PMは2.5次元形状*1  MIMは3次元形状
②密度(強度)の違い PMは高くても90%*2  MIMは96%以上

*1 3次元形状ができるPMも登場している
 ポーライトの「はす歯ギヤ」はすごい、型が回転している!
*2 エプソンアトミックス社が考案した「造粒粉末」を使うと高密度可能
 MIM粉末のおにぎり方式で直径を大きくするアイデアが秀逸。

2019年5月23日木曜日

3D金属AMメーカーとMIMメーカーのコラボ


D金属AMメーカー「DESKTOP-METAL」と最大規模のMIMメーカー「インドMIM」が提携したそうです。 また、「ヒューレットパッカード」のHP-METALJETは MIMの元祖「パーマテック」との技術提携で開発されました。

なぜ 3D金属AMメーカーとMIMメーカーはコラボするのか
その理由を妄想しました。

理由は2つ
    MIMメーカーの抱えている問題「金型イニシャルコスト問題」「試作品製作納期問題」
    D金属AMメーカーの抱えている問題「金属粉末積層体の脱脂焼結技術の不足」

MIMメーカーは、早く試作品をお客様に渡したいのです。
・お客様は試作品を安く・早くほしいのです。そして、試作で不具合を見つけ、すぐに次の試作品を造りたいのです。
・3D金属AMメーカーは、ラミネート構造の積層品の品質を向上させたいのです。そこにはMIM専門家だけでなく「現場的MIM製造技術」が必要なのです。


2019年5月13日月曜日

MIMの不良項目 《更新》20190513

MIMの不良項目《更新》19項目になりました。
《追伸》最終的に24項目の不良について、その原因と対策をMIM指南書にまとめました。

2019年5月6日月曜日

MIMの精度を上げる方法《その2》

MIMの大先生の本を読み進める・・・

フィードストックを製造するために必要な2つの重要な要求事項

①フィードストック混錬物を汚染させないこと
②均質に混錬させること

それを実現できる混錬機、押出(造粒)機の選定が鍵になる
・a double planetary
・ single screw
・ plunger extruder
・ twin screw extruder
・twin cam
・z-blade mixers

必要な仕様
・高い剪断能力があること
・高温温度調整ができること(混錬による発熱を下げることも考慮)
・短時間で混錬させられること(バインダーの熱劣化回避)
・汚染を防止できること(装置部品の摩滅汚染、外部侵入汚染)

汚染についてCIMの事例が載っている
サブミクロンアルミナ粉末を用いた試験では、シグマミキサーの汚染レベル(鉄含有量の0.18%の増加)が一番高く、均質性が最低であった。一方、連続ミキサーは、より高い均質性および最低の汚染レベル(鉄含有量の0.10%の増加)であった。 」・・・・MIMだと気が付かないけど混錬で0.10%以上の装置部品からの摩滅汚染がある。

MIM指南書 3.3.7章 精度を2等級上げた改善事例

《日曜MIM知るINDEX》