Sodickの「m-MIM射出成形機」はバリが出ないと公言しています。その理由をまとめておきます。結論から先に書いています。
《バリが出ないという理由》
m-MIM射出成形機は、プリプラ式だから
プリプラ式:射出量=スプルー+ランナ+成形体+バラツキΔ微小
インライン式:射出量=スプルー+ランナ+成形体+バラツキΔ有(=バリ)
《なぜプリプラ式は、正確な量をバラツキなく射出成形できるの?》
インライン式の3点セット(逆止リング)がないから
プリプラ式(下図)Sodickは逆止弁の機能を前後可動スクリュー先端で行っており、逆流防止機構が徹底している。
《インライン式の3点セットが劣るところとは》
計量工程と射出工程で逆止リングが動き、成形材料の逆流を完全に防げないという構造上の課題があるから。
そして、この逆止リングとスペーサーが摩耗して、逆流が多くなっていくから。
【珈琲ブレイ句】決してインライン方式を否定するものではありません。プラスチック成形ではインライン方式の射出成形機が90%以上で主流です。プラスチックは成形性が良く、材料自体の圧縮性が高いため、3点セットの欠点(逆流のバラツキ)も大きな問題にはなりません。
一方、MIMフィードストックは60〜70vol%が金属粉末であり、プラスチックに比べて圧縮しにくいため、射出量のバラツキを材料側で吸収できません。特に小さなMIM品の場合には、その傾向が顕著です。
主流であるインライン式射出成形機の欠点を最小化する3つの方法
①成形品の大きさに合わせた射出成形機を使う
小さい部品には、小型の成形機(大きさに合わせた相対的な精度を考える)
②逆止リングの外径設計の最適化
③3点セットの寿命管理(ショット数管理で逆止リングとスペーサーを交換する)
【老婆心】無いとは思いますが、「逆止リングとスペーサーを外して成形する」ことは「底に穴の空いた計量カップで料理をする」ことと同義です。当然論外ですね。


