2026年8月15日土曜日

Indo-MIMの垂直統合戦略から学ぶ

Indo-MIMの垂直統合戦略が素晴らしいのでまとめておきます。

①「MIMだけじゃなく削り出しで高付加価値品も作る」

材料証明・品質保証(NADCAP等)のハードルが高い航空宇宙関連の部品を受注するために、「航空宇宙・精密機械加工事業部」を立ち上げています。NADCAP認証やISO 13485を取得し、航空宇宙分野や医療分野へ進出しています。

②「Indo-MIMに頼めば何とかしてくれる」

MIMと精密機械加工事業部の両方を活かした補完関係により、あらゆる「要求仕様・数量・予算」に対して最善のソリューションを提示できます。窓口を広く取ることで、金属加工業としての差別化を図っています。

「安全第一の重要構造部材や大型部品、小ロット品には精密削り出し加工が適しており、複雑・小型で一定の数量が出ている機構部材にはMIM+精密後加工が非常に有効である」という、適材適所の役割分担を確立しています。

③「生産体制は基本と最先端の融合」

リーン生産方式(トヨタ生産方式)、品質管理(TQC)、工程FMEAを徹底。精密機械加工事業部では、OEEを活用したスマートファクトリーシステムを構築し、工具の履歴管理まで高度にデジタル化しています。

【珈琲ブレイ句】 INDO-MIMの成長とポジショニングを見ると、優れた技術力に加え、マーケティングや事業構造の組み立て(営業戦略)が非常に緻密で洗練されています。グローバルで存在感を増す強力なライバルですが、現場の愚直なカイゼン精神や細やかな品質追求は、日本メーカーが得意とする領域そのものです。この戦略的アプローチを参考にしつつ、強みを再定義して立ち向かいたいですね。

ちなみに、工作機械は、森精機の多軸マシニング、大隈の多軸複合加工機が並んでいます。

関連BLOG: INDO MIMが取得している認証資格

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2026年7月27日月曜日

Sinterbased Metal AMの高強度化はHIP処理

 【珈琲ブレイ句】

Sinterbased Metal AM のBJT品やMEX品のボイドを完全に無くすのは至難の業です。

MEXの研究論文では、「積層厚みが小さい方が密度が高くなる*1」と結論を出しています。一方「積層厚みが小さいほどボイドが多くなる*2」という報告もあります。

一方、ボイドが残存していても、『欠陥を前提としたデジタルツイン技術』を使えば、不良率を大幅に低減させることができるという救済技術も存在します。

    Sinterbased Metal AMの高強度化はHIP処理がBest!

しかし100%合格品で最高強度を望む場合には『焼結体にHIP処理を行う』ことがBESTな方法だと考えています。

さらに可能性があるBetterな方法は『温間CIP』です。『油圧発生装置に増圧装置を接続し、作動油の温度を上げてCIPを行う方法です。』MIM成形体でのCIP実験で効果を確認しています。

注意すること。HIPとCIPは「閉気孔(へいきこう)体」にだけに効果があります。「開気孔(かいきこう)体」である脱脂体や仮焼結体には効果がありません。 

都立大学の研究では、仮焼結体にコーティングしてHIPを行っていました。すばらしいアイデアです。


関連BLOG:MIMにおけるHIPとCIPの活用法をまとめる


*1  「Optimization of composite extrusion modeling process parameters for 3D printing of low-alloy steel AISI 8740 using metal injection moulding feedstock」 Abdullah Riaz , Philip Töllner , Alexander Ahrend , Armin Springer , Benjamin Milkereit , Hermann Seitz ,Materials & Design Date: July 2022 Article: 110814 Volume: Volume 219

*2  「Taguchi DoE analysis and characterization of 17-4 PH stainless steel parts produced by material extrusion (MEX) process 」Mahmoud Naim, Mahdi Chemkhi,, Julien Kauffmann, Advances in Industrial and Manufacturing Engineering 8 (2024) 100138

 

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2026年7月26日日曜日

開放特許のご案内

MIM(金属粉末射出成形)及び Sinterbased Metal AM技術の普及とモノづくり現場での活用を促進することを目的として、当事務所が保有する特許技術を開放特許にいたしました。

 INPIT(開放特許情報データベース)       

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特許明細書は、上記のINPITあるいは、

 特許庁情報プラットフォーム簡易検索 にて閲覧願います。

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特許第7599076号 粉末積層造形法 

 ポイント:砂絵の方法で立体物を積層していくアイデアです。インクジェットで描いた形状へ粉末をドカッと振りかける方式なので粉末の流動性は関係ありません。 特に、超微小な積層物の造形で威力を発揮すると考えています。


特許第7231803号 バインダージェット法に用いる積層造形用金属粉末材料

 ポイント:金属粉末にメラミンシアヌレートを少し混ぜると粉体の流動性が著しく向上します。その現象効果を利用してリコーティング工程の品質を向上させ、最終焼結体のボイドを低減させることができます。メラミンシアヌレートは、加熱脱脂で固体から気体へ昇華させて除去するので焼結体に残留することはありません。 微細粉末を使った焼結体密度向上を目指す方にお勧めです。


実用新案登録第3254595号 射出成形ブリード量測定用金型

 ポイント:MIMフィードストック開発におけるブリード量を測定するための金型です。ろ紙に染み込ませて計量させます。また、ブリードがガス逃げを塞ぐことによって発生する不良(焼け、膨れ、充填不良)で困っているユーザーによるMIMフィードストック選定の相対評価の尺度として使用します。


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