微細な金属粉末を使用することは、マイクロMIM(μ-MIM)において重要な寸法精度や表面特性を改善するための有力な方法です。これは、微細な金属粉末は、焼結温度を低下させるこができるので、結晶粒の成長を抑制できるからです。MIMプロセスにナノ粒子を適用する特徴をまとめると・・・
利点は、①低温焼結における相対密度の向上 ②焼結温度の低下 ③焼結体の結晶粒径の微細化 ④硬度の向上 ⑤表面特性の改善 などが挙げられます。
一方、課題は、①フィードストックの粘度上昇 ②酸化 ③凝集が存在しやすいなどがあります。
【珈琲ブレイ句】結晶粒径が小さいことによる効果、「摩耗深さ」の事例を共有しておきます。
ナノ粉末は焼結温度650℃で相対密度が96%になり結晶粒径が0.97μmと微細なので、摩耗深さは約2.1μmと僅かです。一方、マイクロMIMで主流の粒径3μmの粉末では、焼結温度1100℃で、摩耗深さは3倍の約6.2μmになっています。
ナノ粉末の世界は今までのMIMの常識とは違う世界です。焼結温度が600℃代であることも覚えておきます。ナノ粉末は凄い!!
《補足)》このブログで「マイクロMIM」に限定したのは、ナノ粉末のコストが高価(おそらく1kgあたり数十万円)だからです。
参考文献:Advantages and Limitations of Using Nano Sized Powders for Powder Injection Molding Process: A Review Javad Rajabia, Norhamidi Muhamada, Abu Bakar Sulong a, Abdolali Fayyaza, Azizah Wahia aDepartment of Mechanical and Materials Engineering, Faculty of Engineering and Built Environment, Universiti Kebangsaan Malaysia, 43600 Bangi, Selangor, Malaysia, 59 (2012) 137–140 | www.jurnalteknologi.utm.my | eISSN 2180–3722 | ISSN 0127–9696
