再生材とは、スプール、ランナをもう一度使うリユース材料のことである。この再生材を発生させないホットランナーがあるが、ほとんどのMIMメーカーは再生材を使っている。その問題と注意点をまとめる。
《問題1》流動特性がバージン材の特性から変化する(粘度が下がる方向)。そのため成形条件を調整する必要がある。その理由:加熱冷却の温度履歴による分子鎖切断、高い圧力・可塑化スクリュウ等による剪断による低分子量化。
《問題2》再生材を使った成形品は、焼結寸法が大きくなる。その理由:低分子ワックス等の蒸発揮散により実質バインダー量が少なくなり収縮率が小さくなる。
どうすればよいのか
①再生材とバージン材を配合して量産に使う。その配合比は、その会社の金型方案設計に依存する。粉砕混合あるいは再混練混合。
②ホットランナーにして、再生材を造らない、不良成形体も捨てる。
③再生を繰り返してもバージン材と同じ品質が再現される材料を開発する。
【珈琲ブレイ句】
こんな特許を見つけた、『目的:バージン材、再生材であっても流動性に変質の少ないMIM用原料コンパウンドを得る(特開平8-104903川崎製鉄株式会社)』つぎの方法を使うと再生材の粘度がバージン材と変わらない。その方法は、『混錬した後に、温度を下げ粘度を10000poise以上で10分以上混錬する。』 理屈は「再生材から抽出した粉末はバージン材から抽出した粉末に比較してタップ密度が高くなっていることがわかった。しかもこの変化は定量的にもコンパウンドと粘度変化の主原因と考えるものであった。」とある。
《日曜MIM知るINDEX》
2019年12月31日火曜日
2019年12月25日水曜日
究極の高精度MIMのための課題を考えた
高精度MIMの目指すべき理想機能を明確化して日々研鑽することは重要である。下の3つの課題を克服できた時、究極の高精度MIMが完成する。
課題1.フィードストックが限界粉末量(最小バインダ量)であること
課題2.臨界粉末量のとき粉末(球体)は点接触するが、射出成形できる最低限の界面活性被膜(ナノ被膜、ナノ粉末)を有し、
課題3.この被膜は脱脂中(900℃まで)に揮散し球体粉末を完全に金属接触させることができる。それ以降粉末のネッキング・焼結へと移行させる。
これらができたとき、収縮率は最小化し精度は最大化する。バインダーの種類に依存しない。
《日曜MIM知るINDEX》
課題1.フィードストックが限界粉末量(最小バインダ量)であること
課題2.臨界粉末量のとき粉末(球体)は点接触するが、射出成形できる最低限の界面活性被膜(ナノ被膜、ナノ粉末)を有し、
課題3.この被膜は脱脂中(900℃まで)に揮散し球体粉末を完全に金属接触させることができる。それ以降粉末のネッキング・焼結へと移行させる。
これらができたとき、収縮率は最小化し精度は最大化する。バインダーの種類に依存しない。
《日曜MIM知るINDEX》
2019年12月22日日曜日
SS系バインダーの話し
私がSS系バインダーと呼んでいるものは加熱一次脱脂工程を省略してMIM用真空脱脂焼結炉(SHIMADZU炉)を使い「1工程」で「一次二次脱脂・焼結できるフィードストック・バインダー」のことである。つまりこの「1工程」が「SS:シングルステップ」の語源である。この呼び名は、1997年代に仲間内で使っていたが、後日、登録商標出願されており、正式には「シングルステップシステム®」*1とのことである。こちらは「POM系樹脂バインダー」と同義である*2。
一方この流れとは別に、SS系バインダーが存在する。それは、第一セラモのフィードストックである。ほぼ同年に特許出願されており、POMを使わない独創的なものである*3。請求項の最大の売りは「自社合成した複合アクリル系樹脂」を採用したところ。さすが製薬会社の流れをくむ会社だけあって化学技術力がある。 このように「SS系バインダー」はPOM系樹脂バインダーだけではない。 どちらも使ったことがあるが、品質では甲乙つけがたく、どちらにも長所短所がある。
*1 現在はIHIの商標です。→2023年5月に確認するとすでに放棄されていた。
*2 POMを90%使っているBASF法は土俵が違う別物です。
*3 現在は、脱脂変形低減目的で少し?POMが入っている特許も持っている。
《おしらせ》
勝手ながらSS系バインダーの呼び名を次の様に(勝手に)改名します。2020/06/24
三段階順次加熱脱脂法(Three-step sequential thermal debinding)
略名:3-STD法
一方この流れとは別に、SS系バインダーが存在する。それは、第一セラモのフィードストックである。ほぼ同年に特許出願されており、POMを使わない独創的なものである*3。請求項の最大の売りは「自社合成した複合アクリル系樹脂」を採用したところ。さすが製薬会社の流れをくむ会社だけあって化学技術力がある。 このように「SS系バインダー」はPOM系樹脂バインダーだけではない。 どちらも使ったことがあるが、品質では甲乙つけがたく、どちらにも長所短所がある。
*1 現在はIHIの商標です。→2023年5月に確認するとすでに放棄されていた。
*2 POMを90%使っているBASF法は土俵が違う別物です。
*3 現在は、脱脂変形低減目的で少し?POMが入っている特許も持っている。
《おしらせ》
勝手ながらSS系バインダーの呼び名を次の様に(勝手に)改名します。2020/06/24
三段階順次加熱脱脂法(Three-step sequential thermal debinding)
略名:3-STD法
2019年12月19日木曜日
バインダー量と射出成形性を体感する
手動式の射出成形機INARIで試験片を成形している。やはり体で感じることは良いことだと実感する。
最初の失敗は全く成形できないことだった。原因のひとつは限界粉末量(Critical Solid Lording) を追求するあまりバインダー量を絞ったため、全体重を掛けて射出しても金型ランナー部でショートした。不本意であるがバインダー量を増やしていき、40vol%まで増やさないと手動で射出成形できない、残念無念だ。でも、腕から伝わる材料が流れる感覚は貴重な体験である。(限界粉末量は諦めていません)
来年は、MFRメルトフローレイトで粘度を測定する。構成は、島津製万能試験機に手作り治具(200Vヒーター内蔵)を置いて、「なんちゃってMFR」を試行する予定である。いつものようにいろいろ失敗すると思われるが・・楽しみである。
《日曜MIM知るINDEX》
最初の失敗は全く成形できないことだった。原因のひとつは限界粉末量(Critical Solid Lording) を追求するあまりバインダー量を絞ったため、全体重を掛けて射出しても金型ランナー部でショートした。不本意であるがバインダー量を増やしていき、40vol%まで増やさないと手動で射出成形できない、残念無念だ。でも、腕から伝わる材料が流れる感覚は貴重な体験である。(限界粉末量は諦めていません)
来年は、MFRメルトフローレイトで粘度を測定する。構成は、島津製万能試験機に手作り治具(200Vヒーター内蔵)を置いて、「なんちゃってMFR」を試行する予定である。いつものようにいろいろ失敗すると思われるが・・楽しみである。
《日曜MIM知るINDEX》
2019年12月18日水曜日
POM系樹脂バインダーを作ると目が痛くなる
今大学で、POMを使ってMIMフィードストックを作っている。POM君の困ったところが2つある。それは、PPやPEと比較して溶けづらいところ。もう一つは、溶けたときに多少ガスが発生する。このガスは「ホルムアルデヒド」なので目が痛くなる。大量に吸い込むと危険だ。ただこれは、溶解温度が少し高いのと、少量短時間の実験なので局所排気設備を準備していないという程度の悩みである。それにしてもこの超高流動性POMのガス臭は異常だ。
《追伸メモ》POMにおいて、必ず上記悪臭が発生するものではないようだ、190℃の混錬でPOM単体では悪臭は発生しなかった。さらに高温側で発生するのか、他の材料、樹脂との反応で発生するのか・・検証は続く・・(2020/05)
悪臭の原因がわかりました。温度がPOMの熱分温度の上限を超えたため。設定温度は200℃にしていても、熱電対とヒーターが離れているため、ヒーター近傍が高温になったと考えられます。余熱時間を十分確保することで発生を抑えることができました。2020/06/24
《日曜MIM知るINDEX》
《追伸メモ》POMにおいて、必ず上記悪臭が発生するものではないようだ、190℃の混錬でPOM単体では悪臭は発生しなかった。さらに高温側で発生するのか、他の材料、樹脂との反応で発生するのか・・検証は続く・・(2020/05)
悪臭の原因がわかりました。温度がPOMの熱分温度の上限を超えたため。設定温度は200℃にしていても、熱電対とヒーターが離れているため、ヒーター近傍が高温になったと考えられます。余熱時間を十分確保することで発生を抑えることができました。2020/06/24
《日曜MIM知るINDEX》
2019年12月17日火曜日
PP-PE系樹脂バインダーはPOM系樹脂バインダーに劣るのか
「PP-PE系樹脂バインダーは、変形や残炭の問題が起こりやすく、POM系樹脂バインダーに変更するとこの問題が解決する」について考えてみた。
《変形問題》
確かにPOMの方がPPやPEより脱脂中の熱変形は少ないので正解である。ただし、フィードストックに含有するバインダー量が多いとその差は顕著であるが、限りなくバインダー量を最少化(CSL設計)すると差は僅かである。
《残渣問題》
大気中300℃で40時間加熱したときPOMの残渣(炭化物)は8%に対して、PPは91%、PEは100%ある*1)。POMの燃焼性は抜群によい。しかし、MIMの比較環境は大気ではない。二次脱脂工程のN2パーシャル環境での比較になる。
MIM加熱脱脂を想定した比較結果は次の通りである*2)。窒素フロー20ml/min,昇 温速度5℃/minでの熱分解温度-TGカーブより
POM: 減量率≒0.17(%/s) Weight loss100% 熱分解温度≒330℃
PP : 減量率≒0.15(%/s) Weight loss100% 熱分解温度≒420℃
PE: 減量率≒0.22(%/s) Weight loss100% 熱分解温度≒460℃
すべての樹脂で残渣は無い。 熱分解する速度(減量率=TG最大傾斜)が一番良いのはPE、POM、PPの順になる。POMは大気中の燃焼性は抜群であるが、N2雰囲気ではPOMの熱分解はPEに劣っている。
ここで注目すべきことは、熱分解温度がPOMは低いので、例えばPOMとPPを組み合わせれば、段階的熱分解を実現できる。これがPOM系樹脂バインダーのメリットである。・・と説明していただければ納得できる。
*1)プラスチックの300℃における炭化過程に関する研究 藤沢健 長野県工技センター研報 No.10,p.M1-M5 (2015)
*2)加熱脱脂 および溶媒脱脂 を考慮したMIM用バインの検討 伊藤芳典ら 「粉体お
よび粉末冶金」第49巻 第6号
【珈琲ブレイ句】
「PP-PE系樹脂バインダーは、変形や残炭の問題が起こりやすい」のはたぶん加熱脱脂の世界での比較だと思われます。つまり前者が大気加熱脱脂+二次脱脂・焼結、後者が3STD法(SS系)の一次二次連続加熱脱脂・焼結(真空炉)の場合の比較です。一方、一次脱脂で溶媒脱脂をして、適切に二次脱脂(加熱)すればPP-PE系でも炭素は残りません。残るとすれば排気系のトラブルか、処理重量が過剰のいずれかで、設備管理、工程管理の問題です。
2019年12月13日金曜日
MIM用バインダーが1種類にできない理由
溶媒脱脂と加熱脱脂両方に使えるバインダー(静岡県浜松工業技術センター:伊藤、針幸、佐藤)が2002年に発表されている。実は、この発表以外の実用化されている加熱脱脂バインダーは溶媒脱脂ができるものがほとんどである。一部の例外を除いて。
その例外とは、例えばPOMを主体とするSS系加熱脱脂バインダーである。なぜかというと、「POMは溶媒に膨潤する」から。小さいものは誤魔化せるが、肉厚大物になると溶媒膨潤で割れが発生する。こんな経験がある、依頼実験でPOMが50%以上の成形体をノルマルヘキサン溶媒脱脂したところ地割れが発生しパラパラと一部が崩れた。
MIM指南書 第3章 MIMフィードストックの開発
《日曜MIM知るINDEX》
その例外とは、例えばPOMを主体とするSS系加熱脱脂バインダーである。なぜかというと、「POMは溶媒に膨潤する」から。小さいものは誤魔化せるが、肉厚大物になると溶媒膨潤で割れが発生する。こんな経験がある、依頼実験でPOMが50%以上の成形体をノルマルヘキサン溶媒脱脂したところ地割れが発生しパラパラと一部が崩れた。
MIM指南書 第3章 MIMフィードストックの開発
《日曜MIM知るINDEX》
2019年12月12日木曜日
なぜ溶媒脱脂をリスペクトしているのか
どっぷりと加熱脱脂の量産も経験したが、やはり溶媒脱脂の方が好きである。理由は・・・「溶媒脱脂には飽和点があるから」。
例えば、異なる二人から部屋の掃除を依頼された。一人は「塵ひとつ無いように掃除してくださいね」といわれ、もう一人は「ゴミや埃を20%だけ残すように掃除してくださいね」と頼まれた。どちらが楽であろうか?
この例では、前者が溶媒脱脂、後者が加熱脱脂による一次脱脂工程に相当する。
飽和とは「saturation」で、現場では「サチル」ということがある。溶媒脱脂では、溶媒に溶けるバインダーが完全に溶け切る時間が飽和点になる、この点以降どれだけ時間を掛けても脱脂重量は下がらない。製品の最大肉厚に相当する脱脂時間以上にすれば正確に脱脂率を管理することができる。
ちなみにBASF法にも飽和点がある、POMしか硝酸に反応しない。
《日曜MIM知るINDEX》
例えば、異なる二人から部屋の掃除を依頼された。一人は「塵ひとつ無いように掃除してくださいね」といわれ、もう一人は「ゴミや埃を20%だけ残すように掃除してくださいね」と頼まれた。どちらが楽であろうか?
この例では、前者が溶媒脱脂、後者が加熱脱脂による一次脱脂工程に相当する。
飽和とは「saturation」で、現場では「サチル」ということがある。溶媒脱脂では、溶媒に溶けるバインダーが完全に溶け切る時間が飽和点になる、この点以降どれだけ時間を掛けても脱脂重量は下がらない。製品の最大肉厚に相当する脱脂時間以上にすれば正確に脱脂率を管理することができる。
ちなみにBASF法にも飽和点がある、POMしか硝酸に反応しない。
《日曜MIM知るINDEX》
第4.3.1 1次脱脂の種類と長所短所
図4.18 自己蒸留機能付き湧出溶媒脱脂装置概念図
2019年12月11日水曜日
日曜MIM知るINDEX
【お知らせ】6/24 MIMセミナー受講募集中 リアル会場受講形式
2024年6月24日(月) 10:30~16:30 東京 金属粉末射出成形(MIM)の基礎と製品設計のポイント・最新技術動向および金属3Dプリンタとの共進化 【詳細内容はこちら】セミナー最後に、名刺交換と個別の質疑応答の時間を設けました。また、MIM指南書50%割引券をテキストの最終頁に刷り込みます。
【NEW特許 パートナー絶賛募集中】
- 特許第7231803号 バインダジェット法に用いる積層造形用金属粉末材料 / 簡単な実験動画公開中2023/0/11~
- 特願2021-148967 粉末積層造形法
- 特願2022-112054 超高速射出点描画による熱溶融積層法
教えてジャーマン先生
座右の書ジャーマン先生の本を意訳しました。原本読解のお役に立てれば幸いです。
- Chapter One Introduction はじめに P11~24
- Chapter Two Feedstock 成形材料・流動学 P25~54
- Chapter Three Powder 粉末 P55~82
- Chapter Four Binder バインダー P83~98
- Chapter Five Tooling 金型 P99~132
- Chapter Six Molding 成形 P133~174
- Chapter Seven Debinding 脱脂 P175~218
- Chapter Eight Sintering 焼結 P219~264
- Chapter Nine Final Processing 最終仕上 P265~280
- Chapter Ten Design Guide 設計の心得 P281~303
英語版 | Randall M. German、 Animesh Bose | 1997/6/1
「日曜MIM知る」の目次 ・・・・・・・
【MIM全般】- MIMとは
- MIMの製造工程
- MIMの製造技術はいくつあるのか
- 「バスフ」のMIM(カタモールド)を掘り下げてみる
- BASFのすごいところ
- ロストワックスとMIMの違いを簡単に説明すると
- ロストワックスとMIMの違いを簡単に説明すると②
- ノリタケの20年
- PADSというMIM製法を勉強した
- 日本が発明したアトマイズ法「CFJA法」はすばらしい
- 粉末冶金(焼結品)との違いは?(その2)
- MIMには「粉末冶金であることのメリット」がある
- MIMが粉末冶金であるメリット(その2)
- 真空ポンプは油が命
- リープフロッグ型発展とMIMの未来展望
- 工法分類からMIMを俯瞰してみた
- 粉末量と焼結収縮率の理論式
- 未来の技術総選挙 MIMの順位は?
- 2C-MIMとは?
- MIMにおけるHIPとCIPの活用法をまとめる
- 対数正規勾配パラメーターSwを勉強する
- 低圧粉末射出成形LPIMとは、その将来性
- 使い捨て樹脂成形型
- バインダーが少ないPMがMIMより精度が悪い理由
- ついに老舗から金属3Dプリンタ用脱脂焼結炉が登場
- 金属は蒸発するはなし
- MIMデータベース(増補) Nimonic90
- MIM製造を始めたい人のオプティマムサイズ
- 式年遷宮にみる技術伝承とMIM指南書の意義
- 国会図書館ネット探訪:MIMの本を探せ
- トヨタ生産方式に学ぶこと
- MIM用簡易金型のつくり方
- 2C-MIMの課題をまとめる
- MIM発明者ウイーチの教え
- MIM高精度化のための技術を系統図にまとめる
- シンターハードニングはMIMに使えるのか?
- 焼結鍛造法はMIMに使えるか?
- ガスアシスト成形はMIMに使えるのか?
- 圧縮成形はMIMに使えるのか?
- 射出圧縮成形はMIMに使えるのか?
- マイクロ波成形はMIMに使えるのか?
- MIMバインダーのどれがいいのか、長所と短所とは
- バインダー量を決めるCSLとCPVPとは
- MIMフィードストック設計事例
- MIMフィードストック設計事例2
- 異方性収縮と設計収縮率
- 「粉末冶金の科学 」の増刷
- MIM用の引張試験片
- オーステナイトSUS部品だけど錆びやすい?なぜ?
- 焼結密度バラツキを減らす方法について
- POLYMIM社を深堀して感じる戦略
- JIS Z2551 金属粉末射出成形材料-仕様(2021)
- MIMとMIM-Like AMの精度についてまとめる
- 焼結シミュレーションLive Sinter™を掘下げる
- 【妄想】もしも金型を自作するなら
- ロストワックス精密鋳造で1個の試作品を創る
- MIM金属粉末射出成形で1個の試作品を創る
- MIMの射出成形流動解析シミュレーション
- MIMの最短リードタイムを考える
- マイクロMIMとその成形機について考える
- MIM製Ni基超合金の実力をチェックする
- MIM製Ni基超合金の実力をチェックする②
- MPIF STANDARD 35-MIM 更新2022.11 SUS630
- MPIF STANDARD 35-MIM 更新② 420-HIP
- 小型真空脱脂焼結炉VHS-CUBEを観てきた
- Co-MIMとは?
- MIMの二部品一体化技術まとめ
- ロー付け剤のMIMへの利用研究
- 粉末量SLの限界VS型内圧力VSグリーン体密度
- MIM入門者の必読論文紹介「MIMバインダー設計」
- ホール・ペッチの経験式とMIM粉末
- MIM-Like AMとMIMとの共進化時代
【MIM材料】
- MIMの接合について考える
- アルミのMIMは存在しないのか?
- アルミのMIMは存在しないのか(その2)
- アルミ6061のBJT事例
- チタンのMIMを考える
- 国内におけるMIM開発材料のトップは?
- MIMの材料には2種類+α
- ジェットエンジン部品におけるMIMの課題
- MIM製超合金にはどんなものがあるのか
- 高精度化に必要な「焼結機能窓 sintering window」とは?
- 焼結機能窓を使った高品質化の概念図
- 粉末の大きさで粉末冶金やAM製法が支配される話
- MIM粉末・フィードストックにあったら素敵な特性仕様
- ナノ粉末を混合させる効果
- プラスチックのリサイクルから学ぶ
- 市販アルミ合金フィードストックの実力
- MIM製ハイスの焼結機能窓を拡げる添加物
- 水溶性MIMバインダーのあゆみ
- MIMフィードストックに求められる成形性とは
- BASFの高流動性MIMフィードストックを掘り下げる
- 成形材料と収縮率の関係(靴屋さんとお客さん)
- SUS630の溶体化と時効硬化処理
- チタン合金(6-4)MIMとラメラ組織
- なぜ工具鋼はMIMで造るのが難しいのか
- 焼結機能窓(焼結限界温度範囲)を最大化する粉末配合とは
- MIM-Tiの規格JPMA S01(2014)を掘り下げる
- SUS316Lより優秀なリーン2相ステンレス
- BASFが低合金鋼でMAからSAにシフトした理由
- RYERのロングテール戦略の脅威と小さな隙間
- 結晶微細化について無責任に考える
- MIMフィードストックの経時変化について
- 工具鋼こそMIMの差別化材料だ!
- BASFのMIMフィードストック新材料THORとは
- Niフリー・ステンレス鋼にMIMが適している理由
- SS法「Single Step System」の商標について
- SS法がシングルステップで脱脂焼結できる秘密とは?
- アルミのMIMについて「情報集約」
- MIM製Ti-6Al-4Vの疲労強度と支配因子
- MIM製Ni合金の開発論文から学んだポイント
- MIM製高速度鋼SKH51の研究を再考する
- MIM製INCO713LCの熱処理効果
- 焼結密度100%のMIM焼結体はつくれるか
- MIMの還元反応はCOだけなのか?
【粉末・原料・造粒】
- アトマイズってなんですか
- カルボニル粉とは
- MIMに使う金属粉末とは
- 理想的なMIM用金属粉末とは
- ATMIXの超高密度MIM
- ATMIXの超高密度MIM カタログを手に入れた
- 金属粉末の安息角
- ポリマーアロイ、樹脂の合金?
- ガスと水のハイブリッド・アトマイズ法を掘り下げる
- 金属粉末製造法のまとめ
- 米国のフィードストックメーカーがすごい
- タッピング密度測定は奥が深い
- タッピング密度測定②
- 粉末の流動性と焼結精度
- 「金属粉末を乾燥するとタップ密度が上がる」から感じたこと
- 新日本橋のBASFでCATAMOLDの話を聞いてきた
- タッピング測定器改良した結果がすごかった
- パージ剤を混錬機に使ってみた
- タッピング測定とヤンセンの式
- アトミックスのアトマイズ技術を掘り下げる
- 臨界粉末量を測定して驚いたこと
- 驚き粉末を少し掘り下げた
- 理想的なMIM粉末の10の定義
- 自分でMIMフィードストックをつくる
- MIMバインダーのネガティブな事象
- MIMバインダーを復習して感じたこと
- 市販のMIMバインダーを混錬して驚いたこと
- POM系樹脂バインダーを作ると目が痛くなる
- SS系バインダーの話し
- MIMフィードストックの再生材について考える
- 成形材料の再生材比率について掘り下げた
- 臨界粉末量「Critical Solids Loading」を知る方法
- 2回造粒したMIMフィードストックの方が品質が安定する
- MIMのレオロジー(流体力学)を嗜む
- なぜSS系バインダーは、1工程が可能なのか
- 臨界粉末密度に近づくタップ密度測定
- POMとPEが一緒だと溶かしやすい
- 充填最高密度を考える
- POM系バインダーの悪臭について
- 限界の向こう側「エリア75」
- エリア75のその果て
- マルチモーダルパウダー
- 二峰分布混合の威力
- MIMのレオロジーとべき乗指数n
- プラズマアトマイズを掘り下げる
- ワックスWAXについて深堀する
- PIM粉末の特性と長所短所
- なぜBASFはプレアロイ材を足し算したのか
- MIMバインダーを身近なものでざっくり理解する
- 超音波アトマイザーとは
- プラスチックの固化時間を比較する
- 日本製水アトマイズ粉末の進化について
- R社の触媒脱脂用フィードストックからの妄想
- なぜ日本製の水アトマイズ粉末は優れているのか
- 臨界粉末量の極限領域
- リターン材のリサイクルとリユースをまとめる
- ひまし油をMIMに使った特許の話し
- PAとEVAのブレンド研究
- 相対粉末量と相対粘度について深堀する
- 高精度・高密度化を実現するバイモーダル粉末
- 一部のカルボニル粉にシリカが添加されている理由
- 高品質金属粉末をつくるEIGAに注目する
- ガスアトマイズについて少し深堀する
- 高タップ密度とバインダー量
- なぜ日本製の水アトマイズ粉末は優れているのか(その2)
- MIMに適した粉末特性とは?を考える
- MIM混錬の手順はあるのか
- MIM製Ti-6Al-4Vの疲労強度と支配因子
- MIMフィードストック構成材料の機能
- MIMフィードストックの評価項目は何か?
- 水溶性MIMフィードストックを深堀する
【成形】
- どうやって射出成形するのか
- MIMの金型の特徴は
- MIMの射出成形は掟破り
- MIM用の射出成形機はあるのか
- MIMの金型材料について
- MIMフィードストックにバラス効果はあるのか?
- 手動射出成型機INARIでMIM成形をする
- バインダー量と射出成形性を体感する
- 多数個取りと再生材の関係を考える
- 射出速度と粘度 キャピラリーフローを復習する
- MIM材に予備乾燥は必要か
- 手動成形機INARIを改造した話
- 市販の手動式射出成型機の改造修理
- MIMに応用したヒートサイクル成形
- 射出成形中のせん断速度を計算する
- MIMの基本、レオロジーを掘り下げる
- MIMの品質は成形工程で80%決まる
- 超小型射出成形機を比較してみた
- 二色成形(ダブルモールド)をまとめた
- ホットランナー金型について
- せん断速度と実際の射出速度の関係?
- 品質工学パラメータ設計事例(タグチメソッド)射出条件最適化
- 品質工学パラメータ設計事例2 小物の成形
- 品質工学パラメータ設計事例3 成形体密度 SN比と感度
- 品質工学パラメータ設計事例4 MIM不良
- 品質工学パラメータ設計事例5 GRG特性値結合法
- 射出成形機でも混錬をしているのか?
- MIM成形技術の最適化研究(品質工学)
- MIM用射出成形シミュレーションについて
- 市販MIMフィードストックの流動性を掘り下げる
- MIMフィードストックの流動性を掘り下げる②
- MIM用の射出成形機を選ぶポイントとは
- 流動解析を使ったタグチメソッド・パラメータ設計事例
- WC-Co フィードストックの射出成形パラメータ設計事例
【脱脂】
- MIMの溶媒脱脂について考える
- 超臨界流体を使った脱脂とは
- 溶媒脱脂と加熱脱脂両方に使えるバインダー
- 各脱脂法の原理と長所短所
- 溶媒脱脂は嫌われているのか
- なぜ溶媒脱脂をリスペクトしているのか
- MIM用バインダーが1種類にできない理由
- 新しい着想の脱脂方法がおもしろい
- 脱脂の意味を正確に理解しよう
- 溶媒脱脂とVOC排出抑制制度
- 水素雰囲気での脱脂の効果
- 品質工学を使ったMIM脱脂実験
- MIMは脱脂でも収縮している
- 脱脂システム「酸化」について
- 脱脂焼結中の収縮変化(溶媒脱脂VS加熱脱脂)
- 溶媒脱脂の膨潤抑制剤とは?
- なぜ溶媒脱脂推しなのか説明します
- 一次脱脂法の比較
- 酸化脱脂についての補足
- 一次脱脂は溶媒脱脂と触媒脱脂がベストな理由
【焼結】
- 真空度を得るための真空ポンプと真空計
- 「焼結ばらつき」はどうやって管理するのか
- 焼結ばらつきをどうやって管理するのか②
- 焼結ばらつきをどうやって管理するのか③
- なぜ焼結炉内の温度環境は変動するのか
- 「脱脂酸化」とはどんなものなのか
- 「テンパーカラー」は「MIM設備保全の警告信号」
- 実験用MIM脱脂焼結炉を造るための設計書
- MIMが溶ける融点降下
- 島津MIM用脱脂焼結炉を少し掘り下げる
- 海外のMIM用脱脂焼結炉を観てみた
- ステンレスは水素雰囲気で焼結すると良い理由
- 品質工学を使ったMIM焼結実験
- 焼結性・焼結特性を勝手に定義した
- 緻密化に重要な焼結昇温速度設計
- MIM焼結体の炭素減少はCOなのかCO2なのか
- 真空ポンプは水分が苦手
- Metal AMとMIMの両方対応できるVHS-CUBEは凄い
- 非可燃性水素混合ガスの要求と過信
- SUS316Lの焼結実験論文
- Ti-6Al-4Vの焼結実験論文
- ステンレスの焼結雰囲気は水素が良い理由2
- 焼結中の炭素と酸素のブドワール反応
- ブドワール反応を身近なもので理解する
- CO還元は真空ではなくAr雰囲気でもいいの?
- リファサーモはMIMに使えるか?
【品質評価・不良・精度】
- MIMの密度を測定する
- PMの密度測定
- 相対密度を考える
- MIMの内部欠陥はどこで発生するのか
- MIM不良にはどんなものがあるのか
- グリーン体のウエルドを解消させる方法
- MIMの不良項目 《更新》20190513
- 脱脂の不良と発生原因
- MIM不良「膨らみ」を考える
- MIM不良に「巣」はあるのか
- MIMの変形について考える(1/2)
- MIMの変形について考える(2/2)
- 品質は「分散」と「平均値」の合わせ技で決まります
- MIMの精度を上げる方法《はじめの一歩》
- MIMの精度を上げる方法《その2》
- 究極の高精度MIMのための課題を考えた
- 工程層別と連関図で24個のMIM不良を俯瞰する
- 品質工学タグチメソッドとMIM
- 精度に関係する用語を学び直して図示化した
- 歩留りについて
- HIP処理でMIMの気泡は完全に消滅できるのか
- MIMの不良に「巣」はありません
- MIMのX線検査について参考図
- MIMの不良を連関図にまとめた(1/2)
- MIMの不良を連関図にまとめた(2/2)
- 脱脂欠陥一覧表を工程分類で深堀してみた
【製品設計】
- 粉末冶金(焼結品)との違いは?
- どんなものがMIMに向いているのか①形状編
- どんなものがMIMに向いているのか②大きさ編
- MIMはPM粉末冶金だと強度が心配
- MIMの公差はどのくらい
- MIM製品設計の心得
- 要求公差:MIMができること二次加工に頼ること
- MIM材料選定のポイント
- MIM用CAE流動解析ソフト
- MIMの材料規格 MPIF35
- MIMのStandard規格を調べた
- 『最適化』とはなにか
- 寸法公差と削り代
- MIMと変成形加工
- 中子を利用するMIMの特許を調べた
- MIMの射出成形シミュレーションMoldex3D
- 無料でMPIF標準35をダウンロードしてみた
- BJTとLWおよびMIMの三つ巴を考える
- バインダー量と伸び尺の関係
- MIM金型方案のロバスト設計4つのポイント
- MIMの不良に「巣」はありません
【5S】
【業界分析】
【新生MIM事業化支援】
- だれでもMIM化時代のお試しセット
- 新生MIM事業化支援活動
- MIMお試しセット(販売中止しました)
- 「MIMお試しセット」一歩前進する(販売中止しました)
【AM金属粉末積層】
- 3D金属積層技術とMIM
- 最新3D金属造形技術はMIMと競合するのか
- MIM成形材を使った3D積層装置を考える
- 3Dプリンタの生かし方と可能性
- BASFから3D積層用のフィラメント(MIM粉末)が登場
- HP Metal Jet を掘り下げる
- AM(付加製造)とRPについて
- 最新MIM材利用AMの3D積層装置
- Desktop Metal の話を聞いてきた
- HP Metal Jet の機械的性質
- 金属AMを勝手に分類した
- 金属AM EX-ONEを掘り下げる
- リコーのインクジェット積層技術
- 3D金属AMメーカーとMIMメーカーのコラボ
- 金属粉末3D積層装置の精度向上について考える
- 3DプリンターEX-ONE(小田原)を見学した
- 3Dプリンティング&AM技術の総合展(TCT Japan 2020)に行ってきた
- AMからようこそMIMへの棲み分けについて
- バインダージェットDIGITAL METAL DM P2500 を観てきた
- AMのためになる?特許内容を先行公開【パートナー募集中】
- AM 3Dプリンターの世界市場
- 粉末冶金AMの第三の柱「LMM」が凄い
- リコーのAM技術がアルミ合金を積層する
- MIMを試すためのAM周辺技術が拡充してきた
- Desktop Metal Studio System2 が溶媒脱脂工程省略化
- 金属粉末利用FDM-3Dプリンターまとめ
- FDM方式で大量生産できる金属粉末「AMCELL」
- ASTM F42 付加製造AMの7分類を考察する
- バインダージェット3Dプリンター用アルミニウム粉末
- MIM粉末利用3Dプリンターの伏兵『Metal SLS』とは
- AMのLCMは、ほぼ完璧
- NREから見るMIMとMIM-Like AM
- MIM-Like AMが精度でMIMを絶対に越えられない理由
- MIMの元祖と世界の頭脳のタッグが最強?
- MIM用微細粉末利用MIM-Like AMの6種類とは(更新)
- 溶媒ジェットとバインダージェットの違い
- コーテッド粉末(顆粒)とはどんなものか
- MIM-Like AMの新しい技術の誕生と収束化
- 粉体流動から観るPMからMIMそしてAM
- 脱脂不要で安価なBMPD式3Dプリンターとは
- 家庭でMIM-Like AMの時代が来ている
- バインダージェット方式が自動車GMに採用された
- 金属AMの「Direct」と「Indirect」そして「MIM-Like AM」
- MIM-Like AMの位置付け
- 全く新しい方式のAM付加製造装置の特許を出願しました
- なぜMIM-Like AMはMIMの機械的性質を超えられないのか
- MIM-Like AM とMIMの表面粗度
- 将来MIM-Like AMは家電になる
- なぜ「AMからようこそMIMへ」はセットなのか
- 失敗から生まれたアイデア(特許)MIM-Like AM
- なぜ混合粉末はバインダージェットAMに使えないのか
- FFF方式の積層条件パラメータ実験
- AMからようこそMIMへ「D&Sサービス」とは
- Emery社のFFF用フィラメント開発の処方箋
- FPFはFFFより精度が高いのか
- MEXのFPFを深堀する
- MEX積層体の焼結用水素混合ガスADDvance® Sinter250を調べてみた
- 金属粉末径と金属AMの関係図
- 金属AMの造形時間と表面粗度のジレンマ
- 【備忘録】Metal AM 略語集(まとめ2021)
- UAM(Ultorasonic AM:超音波積層造形)を掘り下げる
- JISにMetal AMのMEXが無い件
- ASTM規格のAMカテゴリー8種
- BASFフィラメントの機械的性質がMIMを超える
- FFF用のフィラメントを自作し失敗した話
- AMとMIMの架け橋『addifab社』フリーフォーム射出成形法
- MEX材料押出し法のせん断速度は速い!
- 純国産MEXで世界を目指す「Kinki-One」がんばれ
- Metal AMとMIM共存共栄の時代
- MEX用材料コストの現状と未来を考える
- Mold Jet という新しいMIM Like AM技術
- なぜFreeFormは、MIM設備を加えたのか
- Metal AMの多様性と付き合っていくこと
- MEXシステムに新顔登場
- 頑張れ!DesktopMetal社の大量生産機の実力を考える
- 金型業界のエジソンが国内MEX機を支える
- BJTとMIMの境界線
- MIM-Like AMのすばらしいLMMを復習する
- HIPニアネットシェイプ工法を調べてみた
- MEXなのに表面粗さが良い展示品
- Metal AM とMIMの共存共栄の事例
- 新しいMetal AM技術 溶融アルミAM(The ElemX AM)
- BJTバインダージェットの仲間たちを考える
- Metal X(FFF)のフィラメントの曲率半径が凄い
- MEX用金属フィラメント「JLOX-316L」を掘り下げる
- まったく新しい金属3Dプリンター2種
- MIM Like AM MEXの改善すべき課題を妄想する
- MIM焼結サポートをAMで製作した事例
- Metal AMだけが活躍する世界
- 新AM技術「MoldJet」を深堀する
- AM技術総合展を観て
- AM技術総合展を観て(その2)
- リコーのBJTはアルミが得意
- MIM-Like AM (FFF)の「Metal-X」がMIMを超えた?
- MIM-like AMとは
- バインダージェットVS溶媒ジェットプリンター
- 粉体粉末冶金協会春季大会2023のMIM Like AM
- 金属MEXについて掘り下げる
- 金属MEXについて掘り下げる②
- 金属MEXについて掘り下げる③
- 純国産MEX(FFF方式)コンプリート上市!
- Metal AMとMIMの共存共栄の時代
- XERION のMEX(FFF)特許を掘り下げる
- マシニングセンタとMEXが融合した金型製造システム
- Alumina 4NレジンはMIM用セッターに使えるか?
- ハイブリッド型MIM-like AMについて
- 3Dプリンター用アルミナレジンを深堀する
- メタルジャパン2023「あれ」を求めて
- LMM方式Incus Hammer の表面あらさが向上している!?
- 英国CMGのFFF用フィラメント
- メタルペースト積層(MPD)を掘下げる
- MPD方式の優位性を妄想してみる
- 金属素形材の試作納期短縮チャレンジ
- MIM-Like AMの仕上工法
- AM用粉末とMIM用粉末の粒径について
- Ti64を積層するBJT防爆装置が凄い件
- MIM屋がMIM-Like AMを使っている事例
- Tritone Dominant の工程を図解した
【その他・お知らせ】
- 「MIM製動圧型流体軸受け」が特許になっていました
- 技術士事務所を立ち上げました
- 2022年 事務所HPをリニューアルしました
- 第4回次世代3Dプリンタ展を見学2021/03/16
- MIMお試しセットPETTYの販売をやめました 2022/04/12
- 『MIM指南書・ 金属粉末射出成形ガイドブック』閲覧可能施設
2019年12月10日火曜日
溶媒脱脂は嫌われているのか
私は溶媒脱脂肯定派のひとりである。その理由? それは品質がたいへん良いから、特に焼結体の最終化学成分のコントロールがきる脱脂法の一番手、金メダルだと考えているからである。化学成分が保証できないと望む機械的性質は得られない「名ばかり金属*1」になってしまう。ハイスペックMIMを目指すなら溶媒脱脂が必須であろう。(補足:BASF法も良い、ハイスペック向き。)
国内ではどうも溶媒は嫌われ者のようだ。新規に溶媒脱脂は行わないと決めたMIMメーカーに出会ったり、AM3Dプリンターの溶媒脱脂装置も導入の足かせになっているような話を聞く。
もし国内から「ノルマルヘキサンによる溶媒脱脂がなくなったらどうなるか」
ノルマルヘキサンによる溶媒脱脂がなくなったら→《サラダオイルがなくなる》
サラダオイルはノルマルヘキサン溶媒脱脂で造られている。食品企業に学べば問題解決は簡単ではないのか。
国内ではどうも溶媒は嫌われ者のようだ。新規に溶媒脱脂は行わないと決めたMIMメーカーに出会ったり、AM3Dプリンターの溶媒脱脂装置も導入の足かせになっているような話を聞く。
もし国内から「ノルマルヘキサンによる溶媒脱脂がなくなったらどうなるか」
ノルマルヘキサンによる溶媒脱脂がなくなったら→《サラダオイルがなくなる》
サラダオイルはノルマルヘキサン溶媒脱脂で造られている。食品企業に学べば問題解決は簡単ではないのか。
*1 名ばかり金属: JIS規格の粉末を使ったMIMだが、MIM焼結体の化学成分がJIS規格から外れているもの。バインダーが残留して炭素になったり、酸化・還元で酸素と炭素が変動したり、ある種の金属Crなどが蒸発減少したり、触媒脱脂でCoが減少するなど。
【珈琲ブレイ句】
解決のキーワードは「密閉」「蒸留再生」ですね。
水を使った脱脂に変更する。ただし、非鉄向き、錆に注意。
《日曜MIM知るINDEX》
【珈琲ブレイ句】
解決のキーワードは「密閉」「蒸留再生」ですね。
水を使った脱脂に変更する。ただし、非鉄向き、錆に注意。
《日曜MIM知るINDEX》
2019年12月9日月曜日
島津MIM用脱脂焼結炉を少し掘り下げる
島津産機システムズのMIM用脱脂焼結炉をなぜリスペクトしているのか。
それは「炉体内部を汚染しないように工夫されている」から。
焼結体を入れる箱を「タイトボックス」と呼んでいる。直訳すると「密閉された箱」。脱バインダーのガス類を密閉し炉外へ排気することを意味している。N2やArは炉内に入ると、断熱材→タイトボックス→ワックストラップ→真空ポンプというルートを通る。決して逆流させない設計思想*1 だ。
量産で困るのが、炉内のコンタミ汚染、特に断熱材の汚染は深刻である。
炉内コンタミが多いと次のような現象が発生する。焼結体表面が灰色や白色になる。この着色がアルミナセッターの蒸発物の場合、昇華コーティングであり、除去が大変になる。
*1 特許明細書の要約:真空脱脂焼結炉が、脱脂時にタイトボックスの外部に微量のガスを導入しつつタイトボックス内部から排気することにより減圧雰囲気とし、脱脂後、先の脱脂時にタイトボックスから漏出したバインダを炉体内部の低い位置から排気もしくは排液することにより炉体内の脱ガスを行なうため、脱脂時には処理物を迅速に処理でき、脱脂後にはタイトボックス内部のクリーンな雰囲気を優先的に確保した上で炉体内部に残存するバインダを液相または気相の状態で外部に排出できる。
《日曜MIM知るINDEX》
それは「炉体内部を汚染しないように工夫されている」から。
焼結体を入れる箱を「タイトボックス」と呼んでいる。直訳すると「密閉された箱」。脱バインダーのガス類を密閉し炉外へ排気することを意味している。N2やArは炉内に入ると、断熱材→タイトボックス→ワックストラップ→真空ポンプというルートを通る。決して逆流させない設計思想*1 だ。
量産で困るのが、炉内のコンタミ汚染、特に断熱材の汚染は深刻である。
炉内コンタミが多いと次のような現象が発生する。焼結体表面が灰色や白色になる。この着色がアルミナセッターの蒸発物の場合、昇華コーティングであり、除去が大変になる。
*1 特許明細書の要約:真空脱脂焼結炉が、脱脂時にタイトボックスの外部に微量のガスを導入しつつタイトボックス内部から排気することにより減圧雰囲気とし、脱脂後、先の脱脂時にタイトボックスから漏出したバインダを炉体内部の低い位置から排気もしくは排液することにより炉体内の脱ガスを行なうため、脱脂時には処理物を迅速に処理でき、脱脂後にはタイトボックス内部のクリーンな雰囲気を優先的に確保した上で炉体内部に残存するバインダを液相または気相の状態で外部に排出できる。
《日曜MIM知るINDEX》
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