2022年11月28日月曜日

MIM指南書出版2周年記念セール

 金属粉末射出成形ガイドブック「MIM指南書」の初版2020年11月から2周年になります。それを記念して「ありがとうセール」を行います。2022年12月末日まで。《終了しました!》

《AMAZON》 価格 ¥91,300(税込み、送料込み

《直接購入》

初めて購入する方*1:20%OFF ¥73,000(税・送料込み)

2冊目購入の方*2:67%OFF ¥30,000(税・送料込み)3冊まで、一人1冊座右の書。

直接購入方法:弊所HP記載のアドレスへ申し込んでください。「出版2周年セール価格希望」と明記してください。

*1:初めて購入する方で、購入数2冊の場合は¥103,000(税・送料込み)

*2:2冊目購入とは、すでに1冊購入済の方(企業様)です。AMAZONから購入した方は、その領収書をダウンロードしたもので確認させてください。

◆こんな方々に読まれています◆ 

・MIMメーカーの人材育成、社内教育資料として。技術、製造、品証で各1冊。(キーパーソン一人一冊座右の書)

・MIMフィードストックのレシピの見直し、自社製造の糧として

・これからMIMの製造を始めるための工程設計のため

・金属AM(MEX、BJT)の脱脂・焼結条件の最適化研究のため

・MIM不良の原因を探るため、仮説と検証・対策計画のため


2022年11月19日土曜日

【無料・解説抜き刷り】Metal AMとMIMの共存共栄の時代

「Metal AMとMIMの共存共栄の時代」の抜き刷りを無料で希望者に差し上げています。

終了しました。 こちらで公開を始めました(2023/08/10)

《申込み》弊所HPの無料相談欄に記載のメールアドレスへ申し込んでください。送料も無料です。

抜き刷りサンプル(ぷらすとす日本塑性加工学会誌、第5巻第53号2022-5別刷)



2022年11月18日金曜日

まったく新しい金属3Dプリンター2種

ASTM F2793-12AのAM標準プロセスカテギリー(8種類、2022年現在)に含まれない全く新しい金属3Dプリンターを2つここに記録しておく。

電気化学付加製造(Electrochemical additive manufacturing):イオン電導性電解質と電気通電により導電性表面に金属コーティングを行うもの。電解液を満たした注射器形状容器の中にプラス電極(例えば硫酸銅)を入れ、注射器先端と積層物表面との隙間にできる電解液滴にマイナス電気を印加することで局所的に金属(例えば銅)を堆積(メッキ)させて造形するもの。

選択的粉末堆積法(Selective Powder Deposition 3D Printing process):坩堝の中にセラミック粉末(サポート)と金属粉末(造形物)を造形物形状になるように選択的に敷き詰めていく。積層後に含侵用金属(インフィルメタル)を上面に載せて坩堝ごと加熱炉に入れ、含侵金属を溶融させ、金属造形物のみへ含侵させるもの。

【珈琲ブレイ句】両方とも安価(100万円未満)な装置を実現できる可能性があります。また、前者は微細な造形物を造れるメリットがあります。デメリットは原理がメッキなので金属はCu、Ni等で合金は採用できないところです。後者のメリットはとにかく手軽に金属造形物ができるところ。まるでサンドアートを作る感覚なのです。メリットでありデメリットなのは、金属粉末は焼結しないところ(体積収縮しない)、インフィルメタルで含侵させた金属体であることがデメリットですが、超硬WC粉末を造形できればメリットになりますね。

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2022年11月14日月曜日

Metal AMだけが活躍する世界

 Metal AM分類の中の「Indirect」の「Sinter Based Metal AM」である「MIM Like AM」は5種類存在する。それは、材料押出法(MEX)、液槽光重合法、スクリーン印刷光重合法、融解積層法(CMF,Solbent Jet)、バインダージェット法(BJT)である。すべて金属粉末を使用して脱脂焼結を行うもので、MIMの兄弟達である。したがって世界的な3Dプリンターブームの中、MIM Like AMの導入からMIMへシフトしていく流れは自然なことであろう。また、Metal AMで試作(RP:Rapid prototype)だけを行い量産は既存技術(精密鋳造、粉末冶金、鍛造等)へシフトする流れも同様であろう。

しかし、Metal AM だけしかできない全く新しい技術がある。それは次のような要求を満たすものでありMetal AMだけが活躍する世界である。

・超多部品一体化

・超複雑三次元形状(力学的理想形状の実現)

・ラティス構造による高強度軽量化


【珈琲ブレイ句】このMetal AMだけしか作れない世界は必ず残り成長していきます。それは内燃機関、ロケットエンジン、人工衛星、航空機、中空ブレードなどの超ハイスペック品やスーパーアロイ品に使われていくことでしょう。まったくMIMでは製造できない世界なのです。それから「だけ」ではありませんがコスパで有利なものとしては、一点ものオーダーメイド(テーラーメイド)の新規品や複製品の製造です。とにかくMetal AMはすばらしすぎます、脱帽です。

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2022年11月7日月曜日

MIM焼結サポートをAMで製作した事例

 MIMの脱脂焼結中に変形は発生する。これは重力と摩擦力によるものなので、バインダーCSL設計を最適化しても地球上では完全に回避することはできない。特に薄物やオーバーハング量が多い製品の変形は深刻な問題である。この一般的対策は、セラミックサポートを使い変形を最小化するものである。変形防止の効果は絶大であるが、セミックサポートの製作納期が2か月程度かかること、金型費用の負担が発生するなどの課題がある。この課題を解決した事例がある。

英国のMIMメーカーが、3DプリンターMEXで製造したセラミックサポートを使った事例をここに備忘録としてまとておく。情報はMIMバインダーも製造しているエメリー社の公開報告による。

《セラミックサポート》フィラメントΦ2.85mm(アルミナD50-0.6μm、純度99.7%、エメリーバインダーシステム(LOXIOL2472+PAコポリマー等)、アルミナ約80wt%)、MEX積層造形(グリーン密度2.53g/cm3、積層温度160-170℃、造形速度20-50mm/s、ノズル径0.4-0.6mm、層厚0.1mm、充填密度30%)、脱脂(アセトン42℃×24H、室内乾燥3-5H)、予備焼結(大気1250℃、二次脱脂500-600℃含む)、本焼結(大気1540℃)、焼結体品質(平坦度0.1mm、表面粗さ2-2.5Ra)

《MIM焼結》MIM部品をAMセラミックサポートにセットして1300℃で焼結(金属材質不明)、セラミックサポートの寿命(少なくとも14回での劣化はみられない)

【珈琲ブレイ句】最近のMetal AMのMEX(Desktop Metal等)では、製品とサポートを同時に積層して脱脂焼結し、サポートは使い捨てという提案が実用化されています。このアイデアをMIM製造に展開するアイデアがすぐに思いつきますが、この活用事例では、「セラミックサポートは複数回再利用する」というところがセールスポイントですね。MIMメーカーがこのセラミックサポートを内製するなら、MEXの他に、溶媒脱脂槽と大気炉1600℃の準備が必要になります。

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