2026年3月8日日曜日

【MIM指南書(増補・セルフ)】Cr量の低下 P138

  【MIM指南書(増補・セルフ)】P138 「Cr量の低下」章へ、下記文章を追加します。印刷してP138とP139の間に貼り付けてください。


使用するガスは、アルゴンガスの他に水素ガスを使う方法がある。アルゴンと比較してメリットは、水素は原子径が非常に小さいため、金属結晶格子内へ容易に拡散して消失するので、ポアとして残りづらく焼結密度が向上する。デメリットは、水素は可燃性ガスのため、炉外排気路に燃焼装置を取り付け完全燃焼させる必要がある。

一方、アルゴンは化学的に極めて安定で、原子径も大きいため、固溶・拡散はほとんど起こらないのでポアとして残りやすい。

また、窒素ガスを使う場合の注意点として、窒素ガスは不活性として扱われるが、焼結の高温域(1000℃以上)では多くの金属に対して「反応性ガス」あるいは「合金元素」として振る舞うため多少の窒化があり機械的特性が変化する。メリットは、高温下で窒素分子が原子状に解離し、金属の結晶格子内に固溶されるか、焼結体表面から系外へ放出されるため焼結密度が相対的に高くなる。

【MIM指南書(増補・セルフ)