2024年12月13日金曜日

PEとPOMのポリブレンドに関する研究から学ぶ

PEとPOMのポリブレンドにおける配合比研究で、特性値が非線形になっている面白い結果がいくつかあったのでメモしておく。

POMにPEを30~50%混合混錬したポリブレンド成形体の粘性係数と結晶化度は凹曲線の関係でPE50%近傍でで最小値を示す。また、収縮率は凹曲線の関係でPE50%で最小値を示す。

衝撃強度はふた山の複雑な曲線をを示しPE30%でPOM100%より高くなる。伸びは凹曲線の関係でPE30%~PE70%の範囲で最小値を示す。

  参考:”PE(ポリエチレンPOM(ポリアセターのポリブレンドに関する研究” 工学院大学山口章三郎佐藤伸司、310,P144-146 


【珈琲ブレイ句】 

MIMバインダーに採用するなら、POMにPEを30%程度ブレンドすると堅物のPOMが扱い安くなる可能性があることを学べます。粘性係数が下がるので成形がしやすく、収縮率が小さくなれば成形寸法ばらつきが小さくなり、衝撃に強くなるのでグリーン体の欠損不良を低減できそうです。すでにPOM系バインダーには採用されていると推察しますがどうでしょうか?

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