2026年1月15日木曜日

規格内でも品質に差があるとは?

LCL下限規格とUCL上限規格の範囲内にある3つのミカンはすべて合格品です。どれも同じ品質でしょうか? 

引用:https://sixsigmastudyguide.com/taguchi-robust-design/

このミカンの事例は、「規格内でも品質に差がある」ことを直感的に説明してくれます。

本家の品質工学では、損失関数として次の図のように定義しています。


引用:開発設計現場で使う品質工学(5)過剰品質の防止や安全の設計(損失関数)、長谷部光雄、日本ゴム協会誌、第88巻 第12号(2015)

【珈琲ブレイ句】従来の品質管理でもCpk工程能力指数をバラツキ改善の尺度にしていましたが、品質工学は「機能限界の損失コスト」を計算式にいれて、規格内であっても逆放物線の「損失L」を内包していると考えるところが秀逸なのです。


2026年1月14日水曜日

マルチ3Dプリンター「3DCeram のM.A.T.」を掘り下げる

2026年1月、新東工業はドイツのBosch Advanced Ceramics社を買収しました。同社はセラミックや金属の精密積層部品を受託製造する企業です。2017年に買収した仏3DCeram社(3Dプリンター製造)と合わせ、今回の買収により、製造の4Mすべてをグループ内で網羅する垂直統合型の体制が完成したことになります。

4M(Man,Machine,Material,Method)

 【珈琲ブレイ句】この機会に改めて、3DCeram社の「 M.A.T.(Multi Additive Technology)」という万能(マルチ)3Dプリンターを復習しておきます。

何が万能(マルチ)なのかというと、積層させる材料として3種類 ①フィラメント ペレット ペーストを可能とするアタッチメントが用意されていること。 さらに、除去加工も可能な4役のマルチ・マシンなのです。

小さい体ですが、水冷方式による温調を採用し、XYZ軸にリニアガイドを使った本格的な高剛性・高精度設計の機械です。 それにしても、エンドミル加工をしている姿には感動します。これにより高密度・高精度化が可能になります。一度、実物を観てみたい!!

積層


加工

新東工業HPのYouTubeより


2026年1月8日木曜日

金属粉末配合量と粘度の関係

 「金属粉末配合量VS粘度」の散布図を作りましたので共有化します。粘度はキャピラリーフローデータです。単位変換表も付録で付けました。

【珈琲ブレイ句】粘度は望小特性ではなく望目特性だということを表現したくて作りました。世の中のMIMフィードストックは、理想の粘度200~600Pa・sを満足しています。散布図左の離れ小島3点はアルミ合金です。実際の射出成形では、ワックス系は温度が低め、ポリマー系は温度を高めに設定し、射出速度50%でせん断速度は10^4(1/sec)程度と計測条件10^3(1/sec)より一桁速いので図の粘度より低くなっている(by擬塑性流体)と推察しています。つまり、射出成形条件で、かなりコントロールできるということです。ただし、金型方案設計は最適化(経験則)する必要はあります。