マルチモーダルパウダーとは,粒度分布の異なる粉末をブレンドした粉末のこと。MIMで三峰分布粉末(Tri-modal powder)を使った論文記事を見つけた。 (PIM International vol.11 No.1 March 2017 p84)
【結論】通常のカルボニル鉄粉に,2種類のナノ粉末をブレンドすることによる効果は3つ
1 活性化焼結を示す。少し低温側から密度が上がる。600℃~
2 1250℃で3時間キープしても、結晶粒が大きくならない(10μm)
3 Powder Lording 70VOL% !! で低圧射出可能
【レシピ】BasfカルボニルFe D50=4μm 75VOL% : ナノ粉末 25VOL%
ナノ粉末の内訳: 28nm:325nm=32:68VOL%
【珈琲ブレイ句】 この研究開発は,マイクロMIMを指向しているものですが,結晶粒を大きくさせない効果があるので,通常MIMの量産品質の安定化に利用できるアイデアだと思います。炉内温度バラツキに影響を受けづらい(ロバスト性が高い)ので、ロット内寸法が安定するというわけです。この現象は、ナノ微細粉末が結晶微細化剤の働き(ピン止め効果)をしていると推察されます。