焼結を前提とする金属粉末利用付加製造である「MIM-Like AM」の表面粗度を比較する。AMはZ軸側面の表面粗度*1である。AMと比較するMIMは表面粗度に方向性はなく金型転写面のAs-sinteredである。
MEX:Ra12 、BJT:Ra8 、VPP:Ra4 、MIM:Ra1.5~2
MEX:溶融積層、Material Extrusion (FFF,FDM)、BJT:バインダージェット、Binder Jetting、VPP:バット光重合、Vat Photopolymerisation
【珈琲ブレイ句】◆溶融積層MEXは安価で手軽に使えるので一番敷居が低い入門機ですが、表面粗度はMIMより6倍悪い結果が玉に瑕です。◆BJTは表面粗度が良くなりますが、それでもMIMより4倍悪いことがわかります。どちらも、機能部位へ機械加工を追加すれば問題なく試作評価試験や製品化か可能です。◆一番表面粗度が良いのはVPPでRa4μmです。MIMに肉薄しています。◆これらの表面粗度は何によって決まるるのか?それはは、MEXではノズル径に支配される、BJTは粉体流動に支配される(微細粉末が苦手)のに対して、VPPは微細粉末をバインダーで希釈し流動性が高めている。また、積層レイヤーは機械的精度で決まり、微細粉末の径に合わせて1μm単位で制御できるためだと推察しています。
*1 2軸積層面(側面)のこと。残念ながら、3軸積層面の表面粗度は、レイヤー厚の階段状になるため表面粗度は著しく悪くなる。