2021年8月16日月曜日

脱脂システム「酸化」について

 ジャーマン先生の本にある「脱脂法の分類表」内の「酸化」について疑問だらけで未消化だったが、偶然、海外論文に少し具体的な説明を発見したので備忘録として下記に要点をまとめる。

◆ワックスベース系のフィードストック ◆循環空気炉で100200°Cの温度にゆっくりと加熱する ◆この温度は、主鎖ポリマーの融解温度よりも低い。金属粉末の酸化は最大60時間継続され、バインダーの40%を除去する。◆酸化された金属は粒子間結合が強くなるので脱脂体の取り扱いができる。◆二次脱脂は、不活性または還元性雰囲気(水素、窒素、またはアルゴン)で予備焼結温度に加熱して、残りのバインダーを熱分解する。◆酸化物は、最終的な焼結の前に水素還元によって除去する必要がある。

【珈琲ブレイ句】脱脂体(ブラウン体)の強度を確保するために酸化させるとも読み取れます。 酸化物を水素で還元させる必要があるのが大変ですね。このレポートでは本脱脂を「the classic debinding cycle」と明記していますので古典的な脱脂法なのです。黎明期のウイテック法ですね。

関連ブログ: 「ジャーマン先生の脱脂の種類と長所短所

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