2022年6月6日月曜日

歩留りについて

 歩留まりを次のように説明している用語解説サイトがある。『歩留り = 良品数 / 製造数』これは部分的に正しいが完全ではない。この式であれば良品率であろう

正確には『歩留り=製品の出来高 / 原材料の消費量』である。例えば魚屋なら、マグロ一尾を基準とした時の店頭で売れる商品の割合である。商品にならないものは、不良部位、骨の間のロス肉、鱗、骨、尾ひれ等廃棄されるものである。このように不良品だけが計算対象のロスではない。

【珈琲ブレイ句】MIMの場合のロスを考えてみると、成形品のゲートカット片やバリ、工程内不良、製品出荷検査不良がすぐに思いつきます。さらに、成形で発生する「スプー、ランナ」の再生材(リターン)もロスの一部でしょう。MIMの場合は再生材は100%再利用できるので、工夫(費用は掛かるが)をすればロスを減らせすことがでます。その際の問題・課題は、再生材はバージン材と全く同じものでは無いということです。それは、密度や分子量が微妙に変化しているからです。それを如何にコントローして使い切るかが勝負ですね。ホットランナー金型も使いづらい、多数個取りにすると品質が安定しない、方案設計を見直す、等々。改善テーマは山積みです。《ことば》歩留りの語源。 歩(ぶ:自分の取り分)を如何にたくさん留めるのか。この自分の利益を如何に多くするのかを計る尺度が歩留りの語源だそうです。

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