【珈琲ブレイ句】ひとつ前のBLOGで金属酸化物が結晶微細化に貢献する?という論文の話題を載せました。技術分野は異なりますが、ロストワックス精密鋳造でも、スーパーアロイなどでは結晶組織の大きさが問題となり、その微細化のために酸化コバルト粉末(コバルトブルー)等を鋳型初層に使うものがあります*1。溶湯が凝固するときに酸化コバルトを種にして微細な結晶組織をつくるものです。注意点は、せっかくできた微細結晶が、潜熱で成長する前に冷却凝固を終了させることでした。MIMは粉末冶金なので、この技術は関係ないのかもしれませんが、液相焼結が発生する高炭素鋼などの結晶粒界の成長を、ほんとうに抑制する効果があるかもしれません。そうなれば、焼結温度の炉内バラツキに影響を受けない頑健なロバスト性の高い材料ができるかもしれません。以上、備忘録として記載。
*1 ロストワックス精密鋳造法 日本鋳造協会 産業図書 P87