2023年4月27日木曜日

ガスアトマイズについて少し深堀する

ガスアトマイズは、きれいな球体でサテライトがない粉末をつくることができる。その製造の特徴を少しまとめる。

◆アトマイズ形態は装置のガス噴射ノズルの仕様によって異なるが、ある報告では、液滴形成が一次と二次に分かれるため多峰分布になるものがある。

◆使用する気体の温度が高いほど速度が速くなり、分子量が小さいほど速度が速くなり、平均粒径が小さくなる。

◆したがって、ガスとしてヘリウム、窒素、アルゴンを使った場合、ヘリウムを使ったアトマイズ粉の平均粒径が一番小さく、次に窒素、アルゴンの順に大きくなる。

◆溶湯温度が高いほど平均粒径が小さくなる。

◆溶湯量(Metal Flow Late)が少ないほど平均粒径が小さくなる。

◆ガス量(Gas/Metal Flow Late)が多いほど平均粒径が小さくなる。 


【珈琲ブレイ句】ガスアトマイズ粉末は、完全球体でサテライトが無く、酸素量も少ないので大好きなんですが、MIM粉末(平均粒径10μm程度)を想定すると、微細粉末の収率が悪く、さらに微細方向へ分布をシフトさせるためには溶湯量を減らし、ガス量を多くする必要があるなど、コスト高になる条件ばかりで、微細粉末化が割高になることが容易に想像でます・・・・。

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