2025年5月28日水曜日

NEDO 高度な金属積層造形システム技術の開発・実証

【珈琲ブレイ句】NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)が推進する経済安全保障重要技術育成プログラムの一環として、「高度な金属積層造形システム技術の開発・実証」が進行中です。その主要テーマの一つにわれらの「Sinterbased Metal AM」のテーマがあります。正式名称は「焼結型積層造形とデジタルプロセス設計を組み合わせた金属3Dプリンタシステムの研究開発」です。

プロジェクト概要と目標:このプロジェクトは、高品質な金属3Dプリンティングを実現するために、以下の3つのプロセスを連動させ、データベースの蓄積と高品質保証体系の確立、および認証化を目指しています。①ホストプロセス: 大型焼結技術、焼結変形解析、HIP(熱間等方圧加圧)利用技術などを用いて、システム全体を統括します。②プリプロセス: アルミ合金製造技術、BJT(結合剤噴射法)用バインダーの高性能化、水アトマイズ製造技術などにより、資材の品質向上を図ります。③インプロセス: BJTによる大型造形技術、造形パラメータの最適化、焼結体物性予測などを実行します。

具体的な取り組み:特に、高速造形とサポートレスを実現する「BJT(結合剤噴射法)」の要素技術開発に注力しています。これにより、輸送機器用アルミ部品やプラント系耐熱部品、さらには金型や治工具といった多種多様なニーズに対応できる、少量多品種生産のための造形技術の確立を目指します。

参画機関と期間:ヤマハ発動機(幹事企業)、電力中央研究所、大陽日酸、九州大学、都立大学、産業技術総合研究所、三菱マテリアル、金属技研、ASKケミカルズジャパン、ExOne。期間は2024年度から2028年度までの5年間を予定。

今後動向を注目していきます。