MIM(lot500、as sintered)で最短リードタイムは3日間である。
成形8H+溶媒脱脂8H(1日)+二次脱脂・焼結23H(1日)+仕上・検査・出荷3H(1日)=3日間
《ことば》
タクトタイム(ピッチタイム)=稼働時間÷必要生産数
サイクルタイム=稼働時間÷実際の生産数 (理想:タクトタイム=サイクルタイム)
リードタイム(生産リードタイム)=製造手配から出荷までのすべての工程に掛かる期間
【珈琲ブレイ句】リードタイム3日間を成立させるために必要な条件があります。それは、製造ロット500個、成形作業と同時並行でゲート類仕上げ・外観検査して脱脂トレイに並べる(工程間仕掛ゼロ)、脱脂は多種混在処理、2次脱脂焼結は同材質混在処理です。一次脱脂工程省略法を選べば、さらに半日リードタイムを短縮することが可能です。
多品種少量生産には、セル生産方式(屋台方式)が有効です。一番魅力的なのは「短納期」を実現できること。さらに、作業者の責任感と士気が向上する効果が期待できます。MIM生産の場合は、脱脂と焼結がバッチ生産になるのですが、多ロット混在処理ができれば、工程間仕掛在庫を最少化できるはずです。
一方、大量生産のメリットは、ロボット化が容易、段取り替えの最少化、工程外注化によるコスト低減などがありますが、デメリットとして工程間仕掛在庫が、膨大になる傾向があります。当然納期が数か月掛かります。
多品種少量の国内製MIMは、海外との差別化として、リピート納期は(3日間は無理として)数週間であってほしいものです。