【珈琲ブレイ句】TEKNA社のプラズマ粉末球状化装置の裏の顔「粉末のリサイクル」についてメモしておきます。この設備はMIM用の微細粉末に対応できないのですが、すこし大きな粉末を使用するL-PBF等の使用済粉末をリサイクルすることが可能です。
L-PBFの造形で残った粉末は繰り返し再生材として使いますが限界があります。それは、表面にサテライトが付着し流動性が悪くなったり、凝集したり、酸素量も増加するためです。
その再生材をプラズマ粉末球状化装置を通すことで、より綺麗な球状に戻し、なんと純度と密度も向上させることができるのです。
INCO718の事例ですと、酸素量が酸素含有量が200ppmから160ppmに減少しています。当然形状はまん丸です。プラズマが高温なので母材の融点より沸点が低い元素は蒸発します。また、プラズマ雰囲気により不活性、酸化、還元を切り替える事ができるので各種の金属に対応できるようです。
課題はリサイクル費用ですが、スーパーアロイ等の高価な粉末であれば採算性が合うのではないでしょうか。今後脚光を浴びる技術で間違いありません。
情報:EFDインダクション株式会社(稲垣)、Tekna Plasma Europe, Macon, France "Recycling And Reconditioning of Additive Manufacturing Metallic Powders by RF Plasma Treatment " Euro PM2024 - Session 51: Powder Recycling & Sustainability
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