2019年9月3日火曜日

理想的なMIM粉末の10の定義

ジャーマン先生の本から学ぶ。理想的なMIM粉末が具備すべき10の特徴は表3.1のとおり。

《表3.1誤記訂正》誤:比表面積Sw 正:正規分布勾配パラメータSw

【本文和訳抜粋】このリストは、いくつかの粉末および粉末特性の組み合わせの研究に基づいた複合的結果で、多くの場合、要件は矛盾している。球形粒子は成形が容易で、固形物の充填量が多いことが好まれるが、不定形粒子は脱バインダーのゆがみを軽減する。したがって、PIMパウダーを選択するにはバランスが必要である。Ref:  Injection Molding of Metals and Ceramics by R.M.German & A.Bose (1997) P57

【珈琲ブレイ句】
この表が1997年に発表されていることに驚きを覚えます。当時はカルボニル粉とガスアトマイズ粉末が選ばれていたことが想像できます。その15年後に、日本の水アトマイズ粉末メーカーの技術開発により、不定形の水アトマイズ粉末は理想的な粉末へと改善されていきます。さらに研鑽は継続され、いまでは、収率を上げ低価格量産品を造りまた、微細側に粒度分布をシフトさせ収率を上げ、サテライトも無く、安価な粉末ができるようになっています。日本の技術力が頼もしい限りです。