樹脂コーテッド粉末を使う独創的なAM-3Dプリンターを開発しているリコーが、アルミ合金にチャレンジしている。《方式》パウダーベッド、インクジェット、積層84μm。 《粉末》樹脂コーテッドAl-Si合金粉末(平均35μm) 《工程》溶媒(水?)脱脂+焼結(液相焼結、液相20~30%)
《結果》相対密度=98%、結晶粒=50μm、引張強度=100MPa、熱伝導率=188w/mk 純アルミの強度とアルミ鋳造品相当の結晶粒と熱伝導率を達成できた。
【珈琲ブレイ句】メイドインジャパンで頑張っているリコーさん。樹脂コーティング粉末を使う独創的技術が良いですね。このメリットは2つ。1つは、架橋性・濡れ性向上により積層体の強度が高くなること。2つめは、粉体の防爆性・安全性向上。2wt%コーティングすれば粉体着火しないそうです。やっぱり粉末粒径は35μmはMIMと比較すると粗いですね。粉末流動性を考えるとパウダーベッドの限界なのでしょうか。しかし、この粉末で相対密度98%を叩き出していることに驚きを隠せません。どうやって焼結しているのでしょうか?? 液相焼結がキーワードの様です。かなり長時間焼結保持しているようなので、「スランプ変形」との闘いがありそうです。 がんばれ!メイドインジャパン!応援しています。
《追加情報》2023年春、開発関係者の話では樹脂コーテッド粉末の使用は「お休み」になっていました。いろいろあったみたいです。