2021年11月21日日曜日

金属AMの造形時間と表面粗度のジレンマ

先のBLOGで「金属粉末径と金属AMの関係図」をまとめた。金属粉末利用技術は長所の方がはるかに多く素晴らしいが、最大の欠点(玉に疵)は、表面粗度が金属粉末径に依存することである。表面粗度を上げるために粉末粒子径を小さくしレイヤーを薄くすれば、その逆数で造形時間が長くなる。MIM-Like AMの一部では、製造コストをMIMレベルにして量産を行うコンセプトの提案があるが、製造コストを攻めれば、表面粗度を犠牲にする必要がある。この金属AMの造形時間と表面粗度のジレンマが永遠の課題になるであろう。

【珈琲ブレイ句】やっぱり量産はMIMだよねと思うのです。上記のジレンマだけでなく、寸法品質も機械的強度もMIMの方が良く、この2点でMIM-Like AMがMIMを超えることはないと思っています。でもMIM-Like AMの利点はめちゃくちゃ素晴らしく、金型不要で設計自由度が高く、超短納期でプロトタイプを製造できる。『AMからようこそMIMへ』 入り口で金属AMを試食して、中に入ればMIMを嗜むそんなお店を空想しているのです。  

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