2022年3月2日水曜日

Metal AMの多様性と付き合っていくこと

 Directの3D積層装置であるPBFやDEDは素晴らしく、特に電子ビームによるスーパーアロイの積層体の機械的特性が、真空鋳造品より平均値で優っていた。また、自由形状の3D造形物や複雑なトンネルを張り巡らせることをやらせたら鬼に金棒である。さらに、傾斜材も自由に創造できるので完璧である。しかし少し欠点もある。それは、工具鋼の積層は苦手だ。俗にいう「溶接割れ」が発生しやすいからである。

一方、Indirectの「Sinter based MetalAM、MIM-Like AM」であれば、積層造形中に割れることはない。後は、成熟したMIM技術でgreen積層体を脱脂焼結すれば工具鋼でも実現できる。

【珈琲ブレイ句】Metal AMの仲間は、30種以上も存在します。どの技術が生き残っていくのか、あるいは淘汰されいくのか考えたくなります。しかし、テレビジョンが登場してもラジオは残っているし、電子図書が流行っても、紙の本は残っているのです。多少の凸凹はあっても、このようにMetal AMも「多様化しただけ」なのです。後は、どこに何をチョイスするのか、選択の課題が残るだけです。私のチョイスは、MEXとMIMのセットで、いかにコーディネートするかです。

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