【珈琲ブレイ句】MIMや金属3D造形で頻繁に登場するアシスタント的工法があります。それは、ショットブラストとショットピーニングです。わかりやすく2つの違いを説明します。加工対象をMIMとMetal AMだけに絞り、ショットブラスト投射材はガラスビーズだけにしています。
《抽象的なフワっとした説明》
ガラスビーズ・ショットブラストは優しく表面を綺麗にする。ショットピーニングは乱暴に表面を強くする。
《具体的説明》
ガラスビーズ・ショットブラストは、空気流の差圧力を利用して、ガラスビーズをセラミックノズルから噴射させて、被加工物の表面のスケールを除去したり、表面あらさを向上させる工法です。空気圧は減圧することを薦めます。圧力が高いとMIMの表面あらさが逆に劣化します。またガラスビーズは割れて粉末化するので交換管理が必要です。調質鋼では、すこ~し硬度が高くなります。
ショットピーニングは、メカ的(空気加圧式、回転インペラー式)に、鋼球を高速に加速して被加工物の表面に当て、表面を改質するものです。表面は微小な凹凸になり圧縮応力が残り硬度や疲労強度が向上します。さらにヒートショック対策としても効果が期待されています。圧縮残留応力は材料力学的には有利ですが、片側だけに投射するとメチャクチャ「反り変形が発生」しますので実験計画法等によるピーニング条件の最適化は必要になります。