2022年2月16日水曜日

MEX用材料コストの現状と未来を考える

 BASFが先陣を切って一般販売し、Metal AM市場に風穴をあけた革新的なFFF(MEX)用フィラメント。Ultrafuse®316Lの値段が公開されている。国内購入価格は、¥72,600(3Kg)税込 である。キロ単価にすると24,200円である。

金属フィラメントは、BASFの類似品が登場し始めているので、価格も下がっていくと思われる。さらに、MIMフィードストックをそのまま積層するFPFが材料コストだけに注目すれば一番低価格で造ることができる。なぜなら、長いフィラメントを製造し巻線に仕上げるのに相当な費用が掛かるためである。

【珈琲ブレイ句】BASFフィラメントを使うと、10gの製品は材料費だけで242円になります。MIMの営業も経験した者として判断すると、価格だけでMIM品と勝負することは絶望的です。しかし、MEX応援団のひとりとして、MEXの勝ち筋を考えてみます。MEXの付加価値、差別化技術は何か。それは、少なくとも3つあります。ひとつは、生産数が少なければ、金型償却費を考えなくてよいのでMEXに勝算があります。つぎに短納期で供給できる。MIMは金型だけで数週間必要。3つめは、MIMでは形成できない形状であればMEXの独壇場です。「MEX独り勝ちのブルーオーシャン市場」は確実にあることは明白ですね。もうひとつ付け加えると、模型マニアやセミプロにとって一番使いやすいMetal AMは、断トツでFFFだと思います。

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