MIM-Like AMからMIMへ
世界的な3Dプリンターのブームにより,安価な3Dプリンターが登場し,個人でも入手できる時代になった.そして要求される材料は樹脂から金属に移行することは自然な流れであろう.
近年,MIM-Like AMの材料押出法(MEX)であれば数十万円で入手することも可能である.積層造形体を受託し脱脂焼結するeコマースビジネスも米国では始まっている.品質を問わなければ脱脂焼結炉も数十万円で購入できる.
AMのブームに乗り,MIM-Like AMが認知され,製品メーカーの研究開発部門等で研究用に導入が進めば金属粉末冶金への認知のハードルは低くなる.その先には,高精度で高表面粗度,安定した機械的性質をもつMIMへ要求がシフトアップしていくであろう.また,MIMメーカー自身がMIM-Like AMを導入した,新しいビジネスモデルが米国,独国,印国*1ですでに始まっている.
MIMは,AMのブームにより再評価され,MIM-Like AMとともに相互補完し共存共栄の関係を築きながらさらに発展していくことが期待できる.
(ぷらすとす2022年5月予定より抜粋)
*1 米国:Parmatech+HP(BJ)、独国:BASF、印国:INDO-MIM+DesktopMetal(BJ)