2023年3月12日日曜日

ブドワール反応を身近なもので理解する

 【珈琲ブレイ句】ブドワール反応(ブドワールの平衡式、ブードア平衡)は次の反応式で左から右へ、右から左へ双方向に進みます。CO2+C←→2CO 

MIMバインダーにも使われているパラフィンワックスを使ったローソク(蝋燭)で考えてみましょう。ローソクの炎は完全燃焼部(約1400℃)と不完全燃焼部(約800℃)があります。この不完全燃焼部から一酸化炭素COが発生しています。炎の上に冷えた金属板を被せると「煤(スス)」が付着します。これは、金属板に炭素)が付着し二酸化炭素CO2は逃げていったという事です。ブドワール反応の右から左への反応です。この逆の反応がMIMを焼結するときに発生しているということです。金属粉末の酸素と金属粉末の炭素(およびバインダー由来の炭素)が反応してCOになっているということです。さらにCOは有毒ガスなのでMIM脱脂焼結炉で発生するCOは室外へ完全に排気する必要があることもわかります。

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