2023年3月30日木曜日

高精度・高密度化が実現するバイモーダル粉末

 バイモーダル(bimodal)粉末とは大きな径の球体粉末と小さな径の球体粉末を適切な配合比で混ぜると、嵩密度(タップ密度)が向上し、粒子間距離が最小化し、接触点が増えるため、脱脂焼結による粉体のすべりが最小化し、焼結密度も向上するものである。実際には粉末は分布を持っているので、二峰分布配合がそれにあたる。さらに、粉末平均径を大中小とするものをtrimodal粉末という。

【珈琲ブレイ句】バイモーダル粉末は、工具鋼のMIMで実際に採用しました。上記の効果の他に、粉末製法の違うものを組み合わせることで、焼結特性をずらすことができ炉内温度バラツキにも強い(ロバスト性が高い)焼結体ができました。ピン止め効果を発現させるものと効果が似ています。 ついでに、trimodal粉末のイメージは、グラスに大豆と小豆さらに胡麻を入れた感じです。グラス内の穀物の総重量(嵩密度)が大きくなるのが直感でわかりますね。

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