先日行われた粉体粉末冶金協会春季大会2023にて東京電機大学の清水先生より、持参したフィラメントの銅粉末配合量SLは50VOL%であると口頭報告があった。直感的に少なすぎる(バインダーが多すぎる)??と感じたのでオープン販売されているフィラメントを調査した。情報源:NANOE(Zetamix)仏国のHP
《結果》
材質:H13、SL=52VOL%、収縮率=xy15.4%±1%、 z 16.4% ± 1.5%、相対密度:90-91%
材質:SUS316L、SL=60VOL%、x,y = 13% ±1%、 z = 13% ±1%、相対密度>90%
【珈琲ブレイク】H13(SKD61)のSLは52VOL%。やはり半分程度しか金属粉末が含まれていません。しかし、SUS316LのSLは60VOL%と多く黎明期のMIMに匹敵する粉末量です。この違いは粉末の違い(形状、分布、径、TD等)だと思われますが不明です。ちなみに、バインダーはポリオレフィン系と言う事なのでPPやPEだと思われます。一次脱脂が溶媒脱脂(アセトン40℃×24H、脱脂率4%以上)であり、組成も黎明期のMIMバインダーに近いことが推察できます。