2024年5月26日日曜日

DED積層体の機械的性質

 【珈琲ブレイ句】「Sinterbased Matal AM(MIM-like AM)」以外のMetal AMは私の守備範囲ではないのですが情報収集だけはしています。

粉体粉末冶金協会の2024年春季講演大会で学んだことを備忘録にしておきます。

「DEDによる積層体の機械的性質が階層によって異なる」

特にDMG-MORIのDEDは上記の傾向が顕著です。この現象の仮説として発表者より「熱履歴の差?」との回答がありましたが私も同感です。DMG-MORIのDEDは技術的には溶射なので非常に熱エネルギー量が多いのです。積層中に積層体へ蓄積された熱で自己焼鈍(累積熱影響)されている感じではないでしょうか。でも最終表面層近傍は冷却固化した直後なので組織が下部と異なるのだと感じました。積層体は次工程の熱処理で均質化することができるとの報告でした。しかし、このLASERTEC は積層直後にマシニングセンタ加工を行う複合機なので、積層体に残留応力が残っていれば加工後に経時変形する可能性があるとも感じました。技術的には積層厚を数ミリ以下にすれば母材(積層体)の温度を百度以下にキープできる可能性がありますが、積層時間がメチャクチャ伸びる問題が付録でついてきます・・悩ましい。

一方、エネルギー量が小さい、スポット径が小さいDEDであればこの問題はかなり少なくなると思われます。メモ:DMLS(direct metal laser sintering ファイバーレーザー)

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