金属ペーストを使った付加製造AMの3Dプリンターである『Tritone Dominant』の工程を図解した。
【珈琲ブレイ句】これは「Mold Jet 」という複合技術です。ASTMF2793やJIS B9441用語に登録されていない新しいAM技術です。積層造形で使われている技術は2つ。1レイヤの型を形成させるバインダージェット技術とその型に金属ペーストを塗布するスクリーン印刷技術です。
凄いと感じる4つのこと。①工程が同時並行で進行するのでマシンタイムが最少化されている。②ペーストであれば微細粉末が使えるので焼結体の品質が高い。SUS316Lで相対密度99%、引張強度591MPa、伸び60%との報告がある。③1レイヤごとに画像処理で検査を行い欠陥がある場合はミーリングで除去して積層をやり直す。④金属ペーストはボトルに入れられて供給されるので活性金属でも安全。ただし沈殿防止のため使用前にボトルを回転させる必要がある。
近年、この装置を米国のMIM屋さんが導入しました。MIM相当の焼結密度と機械的性質を武器にMIMの代替品として、あるいは、MIM金型仕様決定までの開発研究用の試作品として提案営業を行っています。