MIM焼結体(シルバーパーツ)は、その名の通り綺麗な銀色でそのまま出荷できる。しかし、焼結によるヒートカラーやコンタミ付着などで変色することがあり、そのクリー二ングを目的とする工法としてガラスビーズのブラスト(ドライホーニング)が有効である。
ガラスビーズの番手と投射後の表面あらさRaの関係を記録する。SUS304圧延材に投射後の表面あらさ(番手/Ra)→#80:Ra1.0 / #150:Ra0.64 / #300:Ra0.36 / #600:Ra0.16 / #800:Ra0.14
【珈琲ブレイ句】ガラスビーズのホーニング加工による表面あらさは番手の寄与率が高いのですが、量産で注意すべき因子が他に2つあります。ひとつは、射出圧力(射出速度)が高いと表面あらさの劣化が進行していきます。差圧式のドライホーニングでは目安として空気圧力は3Kg/cm2(#220)を上限としていました。注意すべきもうひとつの因子は、ガラスビーズの破壊によるガラスパウダー化により表面あらさが劣化することです。対策は投射材の定期的交換管理になります。
参考:吉田瞬、大竹佳織ら、”ショットブラスト加工表面の表面性状評価パラメータ”、軽金属、第61巻 第5号(2011)、187-191