MIM-Like AM(Sinterbased Metal AM)のMEX積層3Dプリンターは、大きく4種類に分類できる。その特徴をまとめておく。
『フィラメント方式』巻き線状の成形材料を使って溶融積層するもの。射出機構は、材料側面をギヤ等を使って送り出す。成形材料を巻き線にするために、相対的に粉末量が少なめでバインダーは柔軟性が高く、事前に予熱して軟化させることが推奨される。また一部では、材料の外周にスキン層70μmを形成させて折れや削れを防止させているものがある。積層装置は、格安で手に入るので入門者にやさしい。また高価な量産機もある。
『プランジャー方式』棒状の成形材料を使って溶融積層するもの。射出機構は、溶かした棒状材料をプランジャで押し出す。成形材料はMIMフィードストックに近いものが使える。メーカーの用意した材料を使う。装置は高価。
『スクリュー方式』ペレットあるいは粉砕した成形材料を溶融積層するもの。加熱したシリンダーの中のスクリューで成形材料を移送しながら溶かす。溶融材はスクリュー内で加圧されるので脱気効果や若干の再混錬も期待できる。射出機構はスクリューの回転により送り出す。成形材料はMIMフィードストックに近いものが使える。材料の自由度が高く自作の粉砕材料も使える。装置は高価。
『プリプラ方式』スクリュー方式とプランジャー方式を合体させもの。竪型のプリプラ射出成型機にXYテーブルを取り付けたイメージ。
【珈琲ブレイ句】量産が目的であれば、プリプラ方式が理想の方式だと感じています。MIMフィードストックが使えるので積層体の密度を高く成形することができれば、文字通り「MIM-Like AM」「ほぼMIM」が実現できるからです。たぶん日本の射出成形機メーカーは、密かに開発中ですよね!? made in JAPAN 期待しています。