2024年10月10日木曜日

相対密度を考える2(高密度化)

 【珈琲ブレイ句】◆焼結で高密度化させるためには一番何が必要か考えてみました。現在の結論(私見)は「グリーン体密度を大きくすること」これは「粉末の粒子間の接触点数の総和を増やすこと」です。具体的には2つ。「微細粉末を使う」もう一つの方向は「二峰分布配合、多峰分布配合」です。そしてこれらを使うフィードストックは「可能な限りCSLに近いバインダー量」にすることです。焼結体が高密度化するだけでなく高精度化も両立できます。◆数十μmの大きな粉末では焼結密度は上がりません。一方、十µmから数µmで密度が向上しますが、さらに細かくサブミクロンにしても逆に高密度化に貢献しません。また、微細粉末になるほど必要なバインダー量は増加し(収縮が大きくなり)焼結体の精度を低下させる恐れがあります。「二峰分布配合」「多峰分布配合」はMIMだけでなくMIM-Like AM(Sinter based Metal AM、BJT、MEX)もたぶん同じです。

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◆大きめの粉末に微細粉末を混ぜる二峰分布配合はMIMフィードストックで実際に使われています。MIMやMEXはバインダーと混錬するので問題になりませんが、パウダーベッドを使うBJTでは微細粉末の流動性が問題になってきます。粉末床のかさ密度が向上しないので、グリーン体の密度を最大化できない課題があると思われます

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