【珈琲ブレイ句】戸田拓夫社長が著した単行本『困難上等』を拝読しました。ロストワックスとMIM製造の中小企業であるCASTEMの社長が綴る内容は非常に興味深く、当時の私の疑問を解消してくれる困難エピソードがいくつかあり、それらを読み解く中で、まさに「腑に落ちる」という感覚を覚えながら一気に読み終えました。
戸田社長の成功の鍵は、PDCAサイクルを回すよりも、「DCAPサイクル」思考で行動する点であり、それが魅力だと感じました。これはまさに、大企業では難しい中小企業ならではの強みでしょう。
2015年から始まった「夢構想発表会」からは、自社商品開発、高付加価値農業、そしてかつてない新技術を生み出す事業が次々と生まれています。これらの事業は、企画書不要で、立ち上げから5年間は本業の利益の5%を企画開発費に回すという点が特徴です。たとえ商品化に至らなくても、決して悪い評価は下さないという徹底ぶりです。まさに行動が先行する「DCAPサイクル」が貫かれています。こうした信念と覚悟があるからこそ、新卒採用に800人もの学生が殺到する魅力的な会社になっているのだと確信しました。