【珈琲ブレイ句】Sinterbased Metal AMの中の、MEX方式の3Dプリンターに使用する金属コンパウンドの形状が4種類あることについて共有化します。
《①フィラメント》現在大ヒットしているのは、装置が安価なFFF方式のものです。つまりフィラメントを使うもの。フィラメントには、最終の焼結体の品質(形状精度、化学成分)に絞った開発ができない事情があります。それは、フィラメントとして折れないこと、ギヤ送りが可能なことなどのフィラメントとしての要求品質をクリアする必要があることです。したがって、一番普及する可能性が高いFFF方式の実力の最適化(焼結体の最終品質をどこまで上げることができるのか、技術成熟度レベルTRL8から9へ)が注目されており、一番の市場ニーズです。
《②棒状》丸い鉛筆状の金属コンパウンドを使うStudioSystemのBMD方式(Bound Metal Deposition)があります。国内では「さかきテクノセンター」に、BMD方式のStudioSystem2が導入されています。最新の「ver.2」ですが、ちゃんと溶媒脱脂装置もセットで購入しています。理由は、おそらく多種材料に対応するためには溶媒脱脂が必要という判断ですね、流石です。10月上旬に、さかきテクノセンター所蔵の金属3Dプリンタの実演も見学できるようです。下記リンクへ。
さかきテクノセンターのBMD方式StudioSystem2の仕様
さかきモノづくり展2025/10/3-4 開催中は常時StudioSystemの実演を見ることができるそうです、見てきたらここで報告します。
《③ペレット》粉砕材やペレットを使う3D-MEX(FPF方式)はすでに登場しており、高価な設備です。いかに安価にするのかが普及の課題でしょう。この材料はMIMの高精度フィードストックを転用することができる可能性があります。
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《④ペースト》最後に固体ではないペースト状のコンパウンドを積層するMPD方式(Metal Paste Deposition)を仲間に加えておきます。2024年の展示会で知りました。ペーストは約10wt%の水分と金属粉末で作られ積層直後の加熱乾燥(ハロゲンランプ)で水分を蒸発させ約1%の結合剤だけを残すものです。「積層体がいきなりブラウン体」という差別化技術が魅力です。でも課題もあります、下のBOLGで確認してください。