2026年5月29日金曜日

技術コンサルタントがネガティブに感じた事例③「銀色の処理棚」

 【珈琲ブレイ句】技術コンサルタントがネガティブに感じた事例の3回目です。現役時代、情報交換を目的に、あるMIM製造工場を見学したときの光景です。なお、この会社はすでに社内MIM製造から撤退されているため過去の思い出として共有します。

《状況》扉が開かれた焼結炉の中を観ると、金属製の棚が使われていました。棚板も金属です。しかし、前後工程をよく見ると黒色の棚板も混在していました。

《驚いたこと》金属製と思った棚や棚板はすべて黒鉛(グラファイト)製でした。

このMIM工場は、17-4PHステンレスが主流なので、焼結中にCrが蒸発して黒鉛材に付着する、一種のPVD蒸着が発生していると思いました。しかし、これほど奇麗な銀色の黒鉛部材を見せられると何も言えませんでした。

《対策》Cr等の蒸気圧の高い原子を含む金属材料の焼結では、炉内の真空度を下げる分圧制御をおこないます。MIM指南書P138

関連BLOG:【MIM指南書(増補・セルフ)】Cr量の低下 P138

関連BLOG:【MIM指南書(増補・セルフ)】蒸気圧曲線の改定


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