2025年6月3日火曜日

バインダーレスのセラミック積層造形とは

 【珈琲ブレイ句】ニュースイッチ2025年06月03日「キヤノン・金属技研/セラミックス積層造形受託生産はじまる」記事の中のバインダーレスで造形するという文字に釘付けになりました。どういうことなのか調べてみました(空想を含む)。

積層技術は「LB-PBF(Laser Beam Powder Bed Fusion)」、セラミック粉末の流動性を高めるためにキャノンのトナーの技術が応用されているらしい。レーザーを使うがセラミックは高融点なので仮焼結の状態で積層する。つまり、グリーン体は仮焼結品。

焼結は、セラミックに合った通常技術の雰囲気と温度で焼結される。ただし、焼結時間は4分1の50時間に短縮できたそうだ。

BJT方式やMEX方式と比較して、バインダーレスなので、バインダー汚染を気にしなくて良い。高密度であるが収縮率が小さいので高精度(焼結変形2%)。

未確認情報:仮焼結体を液状セラミック(コロイダル、ゾル?)に浸漬し仮焼結体の微小空隙やクラック部に真空含侵させている可能性がある。また、アルミナの基材に融点を下げる補助的な希土類酸化物を添加している可能性がある。

流動性を高めるトナー技術とはなんだろうか? ①重合トナー:液中でトナー粒子を化学的に「成長」させることで製造し、粒子を非常に均一な球形にし、かつ粒径分布を狭くすることができる。②外添剤添加:トナー粒子の表面に、シリカ、酸化チタン、アルミナなどの微細な粒子を付着させ粒子同士の直接的な接触を防ぎ、粒子間の摩擦が低減する。これにより、トナー粉末の凝集を防ぎ、サラサラとした良好な流動性を保つことができる。

とにかく素晴らしい日本の技術です。 ガンバレ日本!!

2025年5月28日水曜日

NEDO 高度な金属積層造形システム技術の開発・実証

【珈琲ブレイ句】NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)が推進する経済安全保障重要技術育成プログラムの一環として、「高度な金属積層造形システム技術の開発・実証」が進行中です。その主要テーマの一つにわれらの「Sinterbased Metal AM」のテーマがあります。正式名称は「焼結型積層造形とデジタルプロセス設計を組み合わせた金属3Dプリンタシステムの研究開発」です。

プロジェクト概要と目標:このプロジェクトは、高品質な金属3Dプリンティングを実現するために、以下の3つのプロセスを連動させ、データベースの蓄積と高品質保証体系の確立、および認証化を目指しています。①ホストプロセス: 大型焼結技術、焼結変形解析、HIP(熱間等方圧加圧)利用技術などを用いて、システム全体を統括します。②プリプロセス: アルミ合金製造技術、BJT(結合剤噴射法)用バインダーの高性能化、水アトマイズ製造技術などにより、資材の品質向上を図ります。③インプロセス: BJTによる大型造形技術、造形パラメータの最適化、焼結体物性予測などを実行します。

具体的な取り組み:特に、高速造形とサポートレスを実現する「BJT(結合剤噴射法)」の要素技術開発に注力しています。これにより、輸送機器用アルミ部品やプラント系耐熱部品、さらには金型や治工具といった多種多様なニーズに対応できる、少量多品種生産のための造形技術の確立を目指します。

参画機関と期間:ヤマハ発動機(幹事企業)、電力中央研究所、大陽日酸、九州大学、都立大学、産業技術総合研究所、三菱マテリアル、金属技研、ASKケミカルズジャパン、ExOne。期間は2024年度から2028年度までの5年間を予定。

今後動向を注目していきます。

2025年5月26日月曜日

エアロエッジ社から学ぶ挑戦できる環境

 【珈琲ブレイ句】栃木県の中小企業「エアロエッジAeroEdge」は、10年前に菊池歯車から卒業して誕生した機械加工メーカーです。MIMとは関係ないのですが、そのチャレンジ精神が凄いのでメモしておきます。◆航空機エンジン用タービンブレード加工で世界一を目指して独立◆技能と技術の掛け算で他社では真似ができない戦力を有する◆加工用工具(ボールエンドミル)から自社で創る徹底した差別化技能・技術◆全数非破壊検査による品質保証◆真空鋳造によるチタンアルミ材再生へ提案型研究開発◆最新MetalAMの導入による新たなビジネスモデル創生

この会社が超一流なのは「現状を変えられない4つの心理障壁が無い」ということだと思います。『ゼロからイチを創る』という失敗を恐れないチャレンジ精神、経営理念があるのです。

「現状を変えられない4つの心理」 

①損失回避:利益を得る喜びより、損失を被る苦痛を強く感じる心理傾向。損失を避けるために非合理的な選択をすることがある。

②保有効果:自分が所有するものに、客観的な価値より高い価値を感じてしまう心理傾向。手に入れたものを失うことへの抵抗感。

③サンクコスト(コンコルド効果):すでに費やした時間やお金に囚われ、たとえ無駄と分かっていても、これまでの投資を正当化するためさらに投資を続けてしまう心理傾向。

④確証バイアス:自分の意見を裏付ける情報ばかりを集め、反証する情報を無視したり軽視したりする心理傾向。