2017年12月26日火曜日

どんなものがMIMに向いているのか②大きさ編

MIMの最大の弱点は「金属粉末が高価」なことです。金属を10μmの粉末にすることに大きな費用が発生し溶製材の数十倍のキロ単価になります。したがって重量は体積の関数なので寸法が2倍になると8倍×キロ単価になる計算で、材料費の製造原価に占める割合が大きくなっていきます。

MIMとロストワックス精密鋳造を比較すると経験的に30gまではMIMの勝算が高く、それを超えるとロストワックスに機械加工を加えた方が安くなるようです。

ただし、MIMの表面あらさが大変良いので、あるいは精度が高いので完成品で比較すると、MIMにメリットが出てくる大物部品がいくつもあります。素材単価だけの採択判断は早計です。