一般的な機能部品のおすすめ材料を紹介します
【錆びない部品を作りたい】
おすすめ:SUS316L
理由:医療用にも使うオーステナイトステンレスの最高峰。MIM粉末コストはSUS304とほぼ同じなのでこちらを使おう。ただしメーカーによっては技術的にC<0.03%を実現できないところがある(SUS316LのLはLow Carbon 炭素が少ないことで錆に強い)
【浸炭焼入れ焼もどしをして機構部品を作りたい】
おすすめ:SCM415、SNCM415、JMOLD2
理由:昔はFEN材を使っていましたが、近年水アトマイズ製SCM415や調合粉末JMOLD2など機械的強度が良い材料が登場
【全焼入れ焼もどしをして機構部品を作りたい】
おすすめ:SCM440、SNCM439、JMOLD3、JMOLD4 (硬度HRC50~55)
理由:昔はFEN材を使っていましたが、近年水アトマイズ製SCM440や調合粉末JMOLD4など機械的強度が良い材料が登場
【錆びに強くて焼入れ焼きもどしをする機構部品を作りたい】追加2018/1/16
おすすめ:SUS420J2
理由:防錆を重視しで、摺動・回転するところの摩耗が心配なときに使われます。医療用のはさみ等。
【摺動部品を作りたい】
おすすめ:SUS440C、SUS440C-SH(気孔5μm)、SKD11
理由:SUS440C=ベアリングによる転がり摩耗(フレイク摩耗)に強い SKD11=高温になるところ、フレッティング摩耗に強い
【ばね性がある部品を作りたい】
おすすめ:SUS630
理由:H900処理すると完全にばねになります。欠点はサイジングが効かないので製品設計はMIM焼結変形を考慮すること
【刃物を作りたい】
おすすめ:SKH51、JHSS
理由:ハイス(高速度鋼)は今でも刃物用の部品にはベスト