Injection Molding of Metals and Ceramics M. German (著), Animesh Bose (著)
本書では、フィードストックは専門メーカーから購入すれば問題ないとしながら、もしつくるならこうあるべきと指標が述べられている。
フィードストックの品質を決める5つの因子
①粉体特性(形状、D50、タップ密度)
②バインダー組成(脱脂法、射出成形性、脱脂変形)
③粉体とバインダー比(臨界粉末量、寸法精度、収縮率)
④混合方法(温度、時間、剪断、溶融順番、プレ溶融)
⑤ペレット化技術(ペレット形状、粉砕粉)
要求される出力特性は2つ
①高い射出成形性
②高い寸法精度
この2つの特性を実現させる手段は、相反する作用として働く。
したがって両立させるバランス追求が肝になる。非線形の最適化問題。
先生の本には次のようにある。
『成形性を向上させるために低分子ポリマーを使用し粘度を下げる。 また、高タップ密度の粉末を使い、粉末中の空隙や空孔を存在させないために、すべての粒子間空間をバインダーで満たす必要がある(臨界粉末量)。 多量のバインダーはフィードストックの粘度を下げるので成形は容易になるが、逆に脱脂での変形が大きくなる。したがって脱脂中の形状を保持し変形をさせない条件は、十分な粒子間相互の接触を確実にすることである。そのためには、粉末とバインダーの比率の最適化が必要である。これが射出成形を成功させるための要である。』
・・・間違いない。同感です。