2021年10月14日木曜日

【MIM指南書(増補・セルフ)】炭素添加について

 MIM指南書 P65 下から3行に手書きで追加願います。

追加文章:「但し、酸素を低減させる目的で炭素(黒鉛)を添加する事例はある。」


【珈琲ブレイク】ステンレス鋼の炭素と酸素の両方を減らせられれば、焼結密度が高くなり、機械的性質では延性が増し、電気化学的に耐食性が向上します。私は低カーボン・ステンレス鋼での黒鉛添加をやったことはありませんが、汚染されていない焼結炉で還元反応を十分担保できれば、黒鉛の微量添加(1000ppm*1)により、耐食性の高いオーステナイトステンレス鋼を造ることができるそうです。

*1 BASF系バインダーによる実検で、バインダー由来の炭素も多めC≒0.17%の時の話しです。他のバインダーシステムでは個々に研究が必要です。参考:PIM International - Powder Injection Moulding Vo.1 No.2 2020 P52


【日曜MIM知るINDEX】 【MIM指南書の部屋】 【MIM技術伝道士HP】