焼結鍛造法とは、粉末冶金と鍛造のハイブリッド技術である。粉末冶金で予備焼結体(Preform)を作り、それを冷間鍛造や熱間鍛造するものである。メリットは3つ。高精度、高密度(7.8g/cc、Fe,Ni,Mo.C)そして、予備焼結体の重量(体積)を正確に管理すれば、鍛造のバリが発生しない。デメリットは材料費(予備焼結体)が、PM粉末の3~5倍高いことであるが、メリットの方が大きい自動車部品を中心に量産化されている。
【珈琲ブレイ句】MIMへの展開を考えると、一番のハードルは材料費ですね。MIMは微細粉末なので上記予備焼結体の3~5倍は高価になります。それでも、MIMの最大の特徴である3次元形状の形成技術は、2.5次元しかできない鍛造と差別化することができます。つまり、3次元形状のMIM部品(仮焼結体)を作り、一部だけ鍛造を行うというアイデアは可能性がありそうです。よく考えると、現在行われているMIMのサイジングは、焼結鍛造法なのかもしれません。すでにやっているとも言えそうです。