ガスアシスト成形とは、金型キャビティの体積より少ない成形材料を射出成形し、その直後に高圧ガス(N2など)を成形体の内部あるいは外部に噴射し、未硬化の成形材料を金型キャビテイ内面に押し付け転写固化させるものである。この技術で中空の成形品も造ることができる。メリットは、転写精度の向上、ヒケやソリの改善、薄肉計量化、金型負荷軽減(低圧射出+低型締め力)、PLバリレス、成形サイクル時間の短縮等である。
【珈琲ブレイ句】ガスアシスト成形をMIMに展開できるのか?技術的には可能性があります。ただし、可塑化した成形材料の延性に限界があるので、薄肉で中空のものは困難だと思います。逆に厚物のヒケ対策として、寸法の重要ではない部位にガスポケットを形成させ高圧ガスを充てんさせながら冷却させる。この方法なら可能性がありそうです。どうしても「王道のヒケ対策*1」を実施できない形状の場合に検討する価値がありそうです。
*1 MIM指南書 MIM不良24種の原因と対策 5.10 ヒケ P169
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