2021年4月1日木曜日

品質工学タグチメソッドとMIM

 品質工学(田口玄一:タグチメソッド)は、文字通り品質を作り込む工学である。量産の高品質と品質の安定性の両方を追求したパラメータ設計が秀逸である。これをMIMに展開するとき、特性値は寸法である。金型の寸法が焼結体寸法に転写することを基本機能に考える。パラメータ設計はL18直交表を使い設計因子は最大8個(3水準7個、2水準1個)割り付けできる。量産の再現性を上げるために故意に量産誤差を外側に割り付ける。金型寸法と焼結体寸法から転写性(SN比動特性)を計算し最適解を見つける。感度βは収縮率になる。

【珈琲ブレイ句】特性値は転写性だけでよいのですか?焼結密度や内部欠陥などは取らなくていいのですか?と質問すれば(故)田口先生は、多分こんな回答をする。「転写性が良ければ他の特性値も良くなる、それが基本機能である。*1」田口先生には見えているのですが、一般技術者は、当然実験するなら補助特性値として、密度やX線写真などできるだけデータは取った方がいいと思います。 日本の天才が創った世界が認める品質工学:タグチメソッドをみんなで活用しよう。

*1 転写性はエネルギー変換ではないので基本機能ではないという意見もありますが、技術者として大変腑に落ちる提案なので、田口先生のひらめき「転写性=基本機能」を支持しています(私見)。

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