2019年7月16日火曜日

タッピング密度測定②

都立大学で自作したタッピング測定装置はこんな仕様だ

・25mlメスシリンダー(この選択は失敗。もっと大きい方が良い*1)
・メスシリンダーを保持する治具(アルミ製)を作る。上部に把持用軸あり。
・ボール盤のチャックにセットする。宙吊状態。
・治具底面に当たる凸部品をセットして、下死点までの距離10mmにセットする。
・ボール盤のハンドルを手動で回して、治具ごと下降させ凸部品に当てる。
 スピードは120BPMで、トントンする。音と振動が響き渡る。



【気づき】
・粉末を乾燥させた方がよい。
・粉末はお菓子つくりの「粉ふり」を使って雪の様に降らせること
 これによって、つぎの特性値を知ることができる。
  「かさ密度」 「流動性」  「付着力」

*1 およそ100g程度だとばらつき多し、せめて300gの粉末を計りたかった(反省)鉄系粉末基準で。→100ml容器(約200g粉末)に変更した結果、満足できる値が得れました。20190815

2019年7月11日木曜日

相対密度を考える

MIMの密度を表現するものさしは3つある。


①比重 (単位なし)
②密度 (g/cm3)
③相対密度 (

「比重」は、水との比較値で単位が無い。水の密度は温度で変化するが、ほぼ1なので、「密度」とほぼ同じである。
「密度」は、実際に測定される値である。一般的にはアルキメデス法で正確に測定される。
「相対密度」は、密度を真密度で割ったものである。

◆相対密度には注意を要す◆
なぜかというと
相対密度の計算に使っている「真密度」が、ひとつではないからである。
そして計算の真密度が小さくなれば、相対密度は大きくなる。

例えば SUS316L の真密度は 7.86、7.88, 7.89 ‥‥etc. (g/cm3)


【珈琲ブレイ句】
 「相対密度98%!!すごい!!」と思ってよく見ると、分母の真密度が小さかったということがありました。これは基準とする真密度が異なるためです。例えば手元にある溶製材の
密度を基準にする場合などです。
そこで真密度が異なる理由を2つ考えてみました。
①「合金だから」。元素ごとに固有の密度があり、合金の規格成分範囲内でカタヨルからです。規格の範囲内で、軽い元素が多く、重い元素が少なければ密度は小さくなります。
②熱処理をして構造が変わると体積が変わるので、当然密度も変わります。
 真密度として、JISに記載の「基本重量」なるものを使っていましたが、単位は密度だけど少し大きいような気もするので、できるだけ相対密度の計算はせずに、測定した密度そのものを使うように心がけています。

2019年7月10日水曜日

タッピング密度測定は奥が深い

バインダー量を設計するためには、その粉末のタッピング密度を知る必要がある。各粉末メーカーから報告されるタップ密度(以下TD)は、各社各様の測定機械で測定するの測定条件が統一されていない。そこで「同じものさし」で評価することを始めた。

方法は「手作りタッピング装置で測る」である。駆動は手動であるがタッピング500回くらいなら5分間もあれば測定は完了する。

そこで気が付いたこと・・・
①測定する粉末量mが多いほどTDは大きくなる。(でも上限がある、ヤンセンの式)
②一番驚いたのは、古い在庫粉末を「真空加熱乾燥200℃」したら、TDが大幅に向上した。
③タッピング高さHが大きいとTDは大きくなる。

タッピングは位置エネルギーなので mgH に比例すると思われる。
①と③の実感と一致する。

結論:
臨界粉末量を設計するときは、メーカー発表のTDだけでなく、別の統一したものさしで検証し技術を標準化したほうがよい。
在庫品は、管理が悪いと吸湿している可能性があるので真空乾燥させてから、TD測定する方がよい。

《珈琲ぶれい句》
200℃にした理由は「適当」である。H2O(水分)を蒸発させるだけでなく、水素も除去できるかな?という程度の理由である。
 乾燥前後の重量減を測定した結果:重量減=0.0009% 予想以上に微量でした。それでも粉体性状(粉体流動性)は大きく改善されるのです。