2023年9月9日土曜日

ロストワックス精密鋳造で1個の試作品を創る

ロストワックス精密鋳造で1個の鋳造品を製作する方法を紹介する。

ロストワックスの製造工程を説明する。ワックス成形体の射出成形→ワックスツリーの組み立て(押し湯・湯道・ゲート方案)→セラミック鋳型造形(セラミックスラリー+セラミックサンド)→脱ワックス(ワックス成形体とワックスツリーを溶かし出す)→セラミック鋳型焼成→鋳造→鋳造部品の切断→表面仕上げ→熱処理、検査等

上記の製造ラインの「ワックス成形体」を「3Dプリンターによるワックス積層体あるいはポリマー樹脂積層体」に置き換えるだけである。

【珈琲ブレイ句】この基本的な工法は、30年ほど前に米国のロストワックスメーカーですでに実施されている確立した技術なのです。国内でこのサービスを行っているメーカーを2社紹介しておきます。①JUKI会津(そっくりCAST)②CASTEM(DIGITAL CAST)ワックス成形体の製造方法が異なるので、詳細は各社に問い合わせてください。(たぶん①の方が大きいものができるのと表面あらさも少し良いと思います。)数種類のパラメータが異なる試作品をロストワックスで作り、試作評価後に金型を造れば、開発期間が短縮できるので垂直立ち上げに貢献できます。また、3Dスキャニングデータから部品とそっくりな再生品を造ることも可能です。

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2023年9月6日水曜日

マシニングセンタとMEXが融合した金型製造システム

Mantle社(サンフランシスコ)の試作機がユニークである。同社は金型キャビティブロックの製造を目的とする、マシニングセンタとMEX積層装置を融合させたハイブリッド装置「P200」と脱脂焼結炉「S200」を発表した。

モデル設計:3D-CAD、補正係数、収縮オフセット

グリーン製造(P200マシニングセンタ with MEX、200×200×150mm):MEXで積層(約100μm/層)→10層ごとに加熱・乾燥→CNC加工(工具は10種類)、約8時間

MEX材料:流動性金属ペースト(1リットルのチューブ)、H13(SKD61)と2X (P20 相当)の調合合金、バインダーは熱硬化?(あるいは光硬化?)

シルバー製造(S200脱脂焼結炉):脱脂焼結、30~40時間

出来上がったキャビティブロック(精度は1インチ当たり1000分の1インチ)を、金型本体に装着させる。


【珈琲ブレイ句】マシニングセンタとMEXを合体させたアイデアが斬新です。金型キャビティブロック(1個)を3日間で製作できる可能性があるのです。このシステムのメリットは「冷却チャネルの形成が自由にできること」「グリーン体の加工なのでフライス加工による残留応力がほとんどないこと」さらに「フライス加工工具の寿命がメチャクチャ長くなること」でしょうか。アイデアはほんとうに面白い!!実際に試作機を創ることが重要です。さすが米国!! あっぱれ。

蛇足:写真から読み取った収縮率は約5.5%でした。これが本当なら焼結体の密度はかなり低いと推察されます。また、精度が1インチ当たり1000分の1インチが本当だとしても、金型キャビティ(可動と固定)の合わせは追加工(研削)が必要でしょう。また、EP突き出し用の穴明も追加で発生します。さらに、H13を空気焼入れ・ダブルテンパーすれば酸化被膜の問題も発生するような?? 実用化までにはいくつもハードルがあるように感じました。でも、この装置を創った人達のチャレンジ精神が大好きです

 

2023年9月2日土曜日

【妄想】もしも金型を自作するなら

MIM用の金型を内製化するために必要な4Mを妄想する。さらに、MIM-like AMへの展開・発展性も考慮する。

Man:3D-CAD利用技術者、CAD-CAM設計者、機械加工技能士(NCフライス盤、平面研削盤、マシニングセンタ、精密器具製作等)、金型製作技能士(プラスチック成形用金型製作)、プラスチック射出成型技能士(方案設計および成形体品質確認)

Machin(加工):ワイヤー放電加工機、放電加工機、放電穴明機、高速回転高精密マシニングセンタ、NC竪型フライス、ボール盤、等

Machine(測定検査):定盤、ダイヤルゲージ類、ブロックゲージ、マイクロメータ、デジタルノギス、三次元測定機、二次元測定器、工具顕微鏡、等

MachineMIM-Like AMBJTMEX、3Dスキャナー

Material:プレシジョンプレート類、MC工具類、セラミック砥石、ウッドスティック、研磨ペースト 等

Method:3D-CAD利用技術、CAD-CAM設計技術(工程設計)、機械加工技術

【珈琲ブレイ句】金型屋を始めるための4Mは多岐にわたることを再確認できました。金型屋さんは技術と技能の塊です。そう考えるとMIMメーカーが金型屋を始めるには周到な準備と育成期間が必要であることがわかります。初めは金型屋さんと仲良くすることが近道だと思われます。

蛇足ですが・・・金型屋さんがMIMを始める方が楽勝です。なぜなら、成形機と脱脂焼結炉を購入すればMIMを始められるからです。さらに、プラスチック成型屋さんなら、初めから射出成型機とその技能はあるし、金型の知識経験も豊富なので、さらにMIMを始める敷居が低いのです。

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