2020年8月26日水曜日

マルチモーダルパウダーとは

 マルチモーダルパウダーとは,粒度分布の異なる粉末をブレンドした粉末のこと。MIMで三峰分布粉末(Tri-modal powder)を使った論文記事を見つけた。 (PIM International vol.11 No.1 March 2017 p84) 


【結論】通常のカルボニル鉄粉に,2種類のナノ粉末をブレンドすることによる効果は3つ

1 活性化焼結を示す。少し低温側から密度が上がる。600℃~

2 1250℃で3時間キープしても、結晶粒が大きくならない(10μm)

3 Powder Lording 70VOL% !! で低圧射出可能


【レシピ】BasfカルボニルFe D50=4μm 75VOL% : ナノ粉末 25VOL%

ナノ粉末の内訳: 28nm:325nm=32:68VOL%

【珈琲ブレイ句】 この研究開発は,マイクロMIMを指向しているものですが,結晶粒を大きくさせない効果があるので,通常MIMの量産品質の安定化に利用できるアイデアだと思います。炉内温度バラツキに影響を受けづらい(ロバスト性が高い)ので、ロット内寸法が安定するというわけです。この現象は、ナノ微細粉末が結晶微細化剤の働き(ピン止め効果)をしていると推察されます。

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2020年8月18日火曜日

エリア75のその果て

MIMの大先生ジャーマン先生の本(訳は三浦先生)『粉末冶金の科学』を読むと・・・エリア75のその先が具体的数値で記載されている。

成分数    粒度比     重量%    充填割合
1               100         0.74
2(二峰充填) 7:1     73:27       0.86
3      49:7:1   75:14:11     0.95
4    343:49:7:1  73:14:10:3   0.98

臨界粉末量98%もありうるということか。
実際には,粉末には分布があるので理論通りにはいかない。
ジャーマン先生のInjection  Molding Metal & Ceramicsに出てくる「できるだけ広い分布を採用すること」だとか「二峰分布混錬物の粉末サイズ比21」は、上記がバックグラウンドであると推測すると、21:3ということか? 


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2020年8月17日月曜日

限界の向こう側「エリア75」


もしMIMフィードストックを1種類の球体粉末でつくると,充填最大密度(臨界粉末密度)は,面心立方格子充填の74vol%になる。次に,2種類の球状粉末の場合,その半径比が0.64のとき,充填最大密度は,少し増加し74.8vol%になる。さらに,2種類の半径比を極端に大きくしても(0.29以上)74vol%を超えることができる。これ以上は多種球充填問題になるが,この領域がMIMの臨界粉末量の極限領域であろう。

これが限界の向こう側「エリア75」である。