2023年6月13日火曜日

POLYMIM社を深堀して感じる戦略

2005 年に設立された Polymer-Chemie GmbH の金属粉末コンパウンド部門から、2010 年 8 月に独立した PolyMIM GmbH を深堀することで、この後発参入MIMフィードストックメーカーの戦略を想像してみる。

 ◆ターゲットは2つ、MIMメーカーとMetal AM(MEX)を利用するメーカー。MEX用材料は、(たぶん)ペレットでフィラメントではない。◆バインダーシステムは、2種類に集約。水脱脂バインダー(PolyMIM)と触媒POMバインダー(PolyPOM)。◆材種は、PolyMIM=32種、PolyPOM=32種と同じであるが中身は若干異なる(PolyPOMには、銅、超硬合金、F75が無い)。また収縮率違いが追加で存在する。【伸び尺】Low Alloy=1.1669~1.2160、SUS=1.1515~1.1669(MA)、WC=1.300、Cu=1.1570 等

 【珈琲ブレイ句】勉強熱心なドイツ人の企業戦略は参考になるはずです。◆材種は、RYER社の700種を揃えるロングテール戦略とは対照的に64種+αに絞っています。◆さらにMIMシステムも二種類に絞っています。それは、水脱脂と触媒脱脂です。一次脱脂を加熱脱脂にしないことは残渣問題の点から納得できます。また、溶媒脱脂ではなく水脱脂とした理由は、環境に優しく低設備投資なので始めやすいシンプル工法であるところでしょう。水脱脂なら自作もできますからね。◆そして上級者や大量生産指向の方には、触媒脱脂の連続プラントへ移行させるという戦略でしょう。ただし、酸に反応する材料には使えないので、それは水脱脂で対応させる手段も用意しています。◆気になるMetal AM用材料ですが、対象はMEX(FPF)だけです。それは水溶性MIM材料を転用する作戦で、フィラメントではないようです。つまり、ペレットを使ったMEX方式の市場だけをターゲットにするということです。確かにフィラメントだと必要な機能(焼結体品質)以外の要求(柔軟性・湾曲率等)が積層体の機械的性質の足かせになっていると感じていたので、この戦略は納得できます。

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2023年6月5日月曜日

焼結密度バラツキを減らす方法について

 焼結密度のバラツキを最小化する方法についてまとめる。

《設備Machine》

・焼結炉の処理ボックス内の温度バラツキが無いこと。±5℃で管理できれば素晴らしい。ヒーターの分割制御、設備管理(定期的ヒーター交換、炉体冷却能力管理、断熱材補修・交換等)

・焼結時に流すガス(ガス流熱伝達)によるバラツキ。Cr蒸発を阻止できる最小量のガスを流す。ガス流路の工夫(ガスを予熱させる導入路、直接ブラウン体にガスを当てない等)。

《材料Material》ロバスト性の高い材料開発

・ピン止め効果:炭化性の高い元素を微量添加させる。例えばNb、Ta。欠点はJISの化学成分から外れるので客先の承認が必要。また機械的性質も押さえる必要がある。

・焼結特性の異なる金属粉末の調合設計:MA粉末+CIP、焼結特性の異なるPA粉末の調合による最適化パラメータ設計

MA:マスターアロイ、CIP:カルボニル鉄粉、PA:プレアロイ・合金粉末

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2023年6月2日金曜日

MIMに適した粉末特性とは?を考える

《 MIMの粉末サイズ》微細粉末である必要がある。PM(圧粉焼結)用粉末サイズより一桁以上細かいことが必要である。しかし、最適な粉末サイズについては専門家により意見が多少分かれる。例えば、45μmは十分使用可能である、対して45μmはカットすべきである、なぜなら45μm を超えるサイズの粉末を使用すると、本質的に焼結活性が欠如する。また、別の視点からMIMのブラウン強度を高めるために平均粒径を8μm未満に保つ必要がある。ジャーマン先生もMIM プロセスに最適な平均粒子サイズは 2µm ~ 8µm であることに同意している。次に欠点。微粉末を使用する場合の欠点は、取り扱いが難しいこと。 たとえば、混合中の粉末の吸入を防ぐために追加の安全対策を講じる必要がある。脱脂工程では微細粉末になればなるほど時間が掛かる。

《粉末の形状》ジャーマン先生は、射出成形プロセスで達成できる高い充填密度のため、MIM では球状粉末が広く好まれていると説明している。 また、粒子間の摩擦も減少し、不規則な形状の粒子と比較して原料の流動特性が向上する。

【珈琲ブレイク】上記内容は1990年から1998年の技術文献・海外論文の意見です。だから今は発展的に違う可能性があります。その違いを発見出来たら差別化できますね。日本製水アトマイズ粉末の進歩にそのヒントがあるかも。

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